方針
まず f(3)=8=0 を使って f(0)=1 を確認する。次に加法性を繰り返して f(3)=f(1+1+1)=f(1)3 と表す。f(1) は実数であると仮定されているので、実数の3乗が8になる値は一意に 2 である。余計な連続性や単調性は使わず、与えられた2条件だけで示す。
解答
(1) 条件 (1) を用いる。
条件(1)で x=3, y=0 とすると f(3+0)=f(3)f(0) である。すなわち f(3)=f(3)f(0) である。条件(2)より f(3)=8=0 だから、両辺を f(3) で割って f(0)=1 を得る。
次に、条件(1)を繰り返して用いるとf(3)=f(1+1+1)=f(1+1)f(1)=f(1)f(1)f(1)=f(1)3である。条件(2)より f(3)=8 なので f(1)3=8 である。
ここで f(1) は実数である。実数 u について u3=8 なら u=2 であるから、f(1)=2 である。
(2) 条件 (2) の値を代入して結論を得た。
別解
解法2(f(3) を直接分解)
方針
求める値だけに注目し、3=1+1+1 と分解する。f(0) の確認を経ずに結論へ進む。
解答
(1) 条件 (1) を反復して使う。
(2) 条件 (2) の f(3)=8 を代入する。
性質 (1) を2回使うと8=f(3)=f(1+2)=f(1)f(2)=f(1)f(1+1)=f(1)3.f(1) は実数であり、実数の3乗関数は狭義単調増加である。したがって f(1)3=23 からf(1)=2である。
総評
難度3、計算量1。目安時間は4〜6分。関数方程式の基本問題で、連続性や微分可能性のような条件は与えられていないため使わない。f(3)=0 から f(0)=1 を出し、その後 3=1+1+1 と分けて f(3)=f(1)3 とするだけでよい。最後に「f(x) は実数」とあるため、3乗根が実数として一意に決まる。短い問題ほど、使った条件を省略せず書くと減点されにくい。
冊子PDFで見る京大の関数の問題で問題集を作る
出典: 京都大学 2004年度 後期 文系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。