方針
必要性では6点を通る円の中心を とする。円 と円 の共通弦が なので 。同様の垂直関係と を組み合わせ、 が角 を二等分することを示す。十分性では を内心 とし、 から円 の小さい中心角 を得て、四角形 が円に内接することを示す。
解答
まず、 が同一円周上にあると仮定し、その円の中心を とする。中心 の円と中心 の円は を共通点にもつから、2円の中心を結ぶ直線は共通弦 に垂直である。したがって同様にまた、中心 の円と中心 の円は を共通点にもつので はともに中心 の円上にあるから であり、三角形 は二等辺三角形である。よって は鋭角三角形で はその内部にあるから、、 とおけば2直線を同時に 回転すると、直線どうしのなす鋭角は変わらない。したがって、 は または 、 は または である。これら2つの底角は等しい。一方、 なので、一方が 、他方が となる組合せは不可能である。よって、どちらの組合せでもである。
同様にして は角 を、 は角 を二等分する。 は三角形の内部にあるから、 は三角形 の内心である。
逆に、 が内心 に一致すると仮定する。 と書くと、内心の性質より は を通る円の中心である。円周角 が弧 の大きい方に対応するので、小さい中心角はしたがってであり、四角形 は円に内接する。その円は を通る三角形 の外接円であるから、 は外接円上にある。同様に も同じ外接円上にある。
以上より、6点が同一円周上にあることと、 が内心であることは同値である。
十分性で現れる配置
が内心のときの模式図。 は の外接円上に並ぶ。
総評
難度9、計算量6。想定時間は35分程度。必要条件と十分条件を分けて書くことが必須の純粋幾何の難問である。必要性では「2円の中心を結ぶ直線は共通弦に垂直」を3組に適用し、外接円の半径 から角の二等分を引き出す。十分性では内心の角 と、対応する中心角が小さい方では になる点が最大の注意。向かい合う角の和が と明示して円周上を結論する。