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京都大学 2009年度 前期日程 第2次学力試験(数学理系乙)理系(乙)数学 第2問

平面上の鋭角三角形 ABC の内部(辺や頂点は含まない)に点 P をとる.
AB,C,P を通る円の中心,BC,A,P を通る円の中心,
CA,B,P を通る円の中心とする.

このとき,A,B,C,A,B,C が同一円周上にあるための必要十分条件は,
PABC の内心に一致することであることを示せ.

難易度9/ 10計算量6/ 10目安35

論証・証明図形と方程式 必要十分条件円の性質図形的解釈

方針

必要性では6点を通る円の中心を O とする。円 O と円 A の共通弦が BC なので OABC。同様の垂直関係と OA=OB を組み合わせ、CP が角 C を二等分することを示す。十分性では P を内心 I とし、BIC=π/2+A/2 から円 A の小さい中心角 BAC=πA を得て、四角形 ABAC が円に内接することを示す。

解答

まず、A,B,C,A,B,C が同一円周上にあると仮定し、その円の中心を O とする。中心 O の円と中心 A の円は B,C を共通点にもつから、2円の中心を結ぶ直線は共通弦 BC に垂直である。したがってOABC.同様にOBCA.また、中心 A の円と中心 B の円は C,P を共通点にもつのでABCP.A,B はともに中心 O の円上にあるから OA=OB であり、三角形 OAB は二等辺三角形である。よってOAB=OBA.ABC は鋭角三角形で P はその内部にあるから、α=BCPβ=PCA とおけば0<α,β<π2.2直線を同時に 90 回転すると、直線どうしのなす鋭角は変わらない。したがって、OABα または παOBAβ または πβ である。これら2つの底角は等しい。一方、α+β=BCA<π/2 なので、一方が α、他方が πβ となる組合せは不可能である。よって、どちらの組合せでもBCP=PCAである。
同様にして AP は角 A を、BP は角 B を二等分する。P は三角形の内部にあるから、P は三角形 ABC の内心である。

逆に、P が内心 I に一致すると仮定する。A=BAC と書くと、内心の性質よりBIC=π2+A2.AB,C,I を通る円の中心である。円周角 BIC が弧 BC の大きい方に対応するので、小さい中心角はBAC=2π2BIC=πA.したがってBAC+BAC=πであり、四角形 ABAC は円に内接する。その円は A,B,C を通る三角形 ABC の外接円であるから、A は外接円上にある。同様に B,C も同じ外接円上にある。

以上より、6点が同一円周上にあることと、P が内心であることは同値である。

十分性で現れる配置

P が内心のときの模式図。A,B,CABC の外接円上に並ぶ。

総評

難度9、計算量6。想定時間は35分程度。必要条件と十分条件を分けて書くことが必須の純粋幾何の難問である。必要性では「2円の中心を結ぶ直線は共通弦に垂直」を3組に適用し、外接円の半径 OA=OB から角の二等分を引き出す。十分性では内心の角 BIC=π/2+A/2 と、対応する中心角が小さい方では 2π2BIC になる点が最大の注意。向かい合う角の和が π と明示して円周上を結論する。

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出典: 京都大学 2009年度 前期 数学(理系(乙))(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。