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京都大学 2013年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

n を自然数とし、整式 xn を整式x22x1で割った余りを ax+b とする。このとき a,b は整数であり、さらに a,b をともに割り切る素数は存在しないことを示せ。

難易度5/ 10計算量3/ 10目安16

数と式整数 漸化式の変形、最大公約数、背理法

方針

xn の余りを Anx+Bn とおく。x を掛け、余りの計算では x22x+1 に置き換えると、整数係数の漸化式が得られる。整数性は初期値から帰納的に従う。共通素因数については漸化式を逆向きに解き、An,Bn をともに割る素数が1つ前の An1,Bn1 も割ることを示して、A1=1 までさかのぼる。

解答

xnx22x1 で割った余りをAnx+Bnと書く。余りを計算するときx22x+1(modx22x1)としてよい。

xn+1=xxn だからx(Anx+Bn)=Anx2+BnxAn(2x+1)+Bnx=(2An+Bn)x+An.よってAn+1=2An+Bn,Bn+1=An.(1)初期値はA1=1,B1=0(2)である。(1)、(2)から、数学的帰納法によりすべての An,Bn は整数である。

次に、ある素数 pAn,Bn をともに割ると仮定する。n=1 なら pA1=1 となって不可能なので、n2 とする。

(1) を1段前に用いるとBn=An1,An=2An1+Bn1.したがってAn1=Bn,Bn1=An2Bn.(3)pAn かつ pBn なら、(3)よりpAn1,pBn1.これを繰り返すとpA1=1となるが、これは矛盾である。

以上より、問題の a=An,b=Bn は整数であり、両方を割り切る素数は存在しない。

総評

難度5、目安時間16分。余りの世界で x2=2x+1 と置き換え、係数 An,Bn の漸化式を作る。整数性だけでなく、逆向きの式 An1=Bn, Bn1=An2Bn が共通素因数を1段前へ運ぶ点が核心である。行列式などを使わず、高校数学の漸化式と背理法だけで A1=1 まで戻せば完結する。

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出典: 京都大学 2013年度 前期日程 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。