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京都大学 2011年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

abcを実数とし,Oを原点とする座標平面上において,行列
(a1bc)
によって表される1次変換をTとする.
この1次変換Tが2つの条件

(i) 点(1,2)を点(1,2)に移す

(ii) 点(1,0)と点(0,1)Tによって点ABにそれぞれ移るとき,
OABの面積が12である

を満たすとき,abcを求めよ.

難易度4/ 10計算量3/ 10目安12

数と式行列 恒等式比較、場合分け、面積計算

方針

条件(i)は、行列を (1,2) に作用させて成分比較すれば ab,c の関係が出る。条件(ii)では、(1,0),(0,1) の像は行列の第1列・第2列であり、OAB の面積はこの2ベクトルが作る平行四辺形の面積の半分である。面積条件は絶対値付きの式になるので、最後に2通りを忘れずに戻す。

解答

条件(i)より(a1bc)(12)=(12)である。左辺を計算して成分を比較すると a+2=1,b+2c=2 である。したがって a=1,b=22c となる。

次に、点 (1,0) の像は行列の第1列であり、点 (0,1) の像は第2列である。したがって A=(a,b)=(1,b),B=(1,c) である。

OAB の面積は、ベクトル OA=(1,b)OB=(1,c) が作る平行四辺形の面積の半分である。よって [OAB]=12(1)cb1=12b+c である。これが 1/2 に等しいから b+c=1 である。

ここに b=22c を代入すると 22c+c=2c=1 となる。したがって 2c=1または2c=1 であるから c=1, 3 である。対応する bc=1 のとき b=0,c=3 のとき b=4 である。

以上より (a,b,c)=(1,0,1), (1,4,3) である。

総評

行列の基本操作と面積条件を結びつける小問である。条件(i)から a=1 をすぐに確定し、残りを c だけにする流れが自然である。面積は絶対値を伴うため、2c=1 から c=1,3 の2通りを出す必要がある。符号つきの行列式をそのまま面積にしてしまうミスが最も起こりやすい。目安時間は12分程度。

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出典: 京都大学 2011年度 前期日程 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。