Evolton

京都大学 2015年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

直線y=px+qが,y=x2xのグラフとは交わるが,
y=x+x1+1のグラフとは交わらないような(p,q)の範囲を図示し,その面積を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安25

図形と方程式積分 図形的解釈判別式面積計算

方針

放物線と直線が交わる条件は、x2x=px+q の判別式で (p,q) 平面の放物線上側として表す。折れ線 x+x1+1 は3区間で直線に分かれる。直線がこの折れ線と交わらないためには、傾きが端の2本の傾きの間にあり、かつ全体で折れ線の下側にある必要がある。得られた領域を p<0p0 に分けて、上端と下端の差を積分する。

解答

まず、直線 y=px+q が放物線 y=x2x と交わる条件を求める。交点の x 座標は x2x=px+q すなわち x2(p+1)xq=0 の実数解である。したがって判別式が0以上であればよいので (p+1)2+4q0 である。すなわち q(p+1)24 である。

次に折れ線を調べる。x+x1+1={22x(x<0),2(0x1),2x(x>1)である。このグラフは下に凸な折れ線である。直線がこの折れ線と交わらないためには、直線が折れ線の全体で下側にある必要がある。上側にある点があれば、左右の端で折れ線との差が負になるか、または端の直線部分と交わるため、どこかで交点をもつからである。

x<0 の部分では、差 (px+q)(22x)=(p+2)x+q2 が常に負である必要がある。これが可能であるためには p2 であり、さらに x00 で交わらないため q<2 が必要である。

0x1 では、折れ線は y=2 である。直線が下側にある条件は px+q<2(0x1) である。これは端点で調べればよく、q<2,p+q<2 である。

x>1 の部分では、差 (px+q)2x=(p2)x+q が常に負である必要がある。これが可能であるためには p2 であり、さらに x1+0 を考えて p+q<2 が必要である。

よって折れ線と交わらない条件は 2p2,q<2,p+q<2 である。放物線と交わる条件と合わせると、求める領域は q(p+1)24,q<min(2,2p),2p2 である。

したがって p<0p0 に分けると、領域は 2p<0,(p+1)24q<2 および 0p2,(p+1)24q<2p である。境界の一部が開いているかどうかは面積に影響しない。

面積 SS=20{2+(p+1)24}dp+02{2p+(p+1)24}dpである。前半は u=p+1 とおくと20{2+(p+1)24}dp=4+1411u2du=4+16=256である。後半は 2p+(p+1)24=94p2+p24 なので02(94p2+p24)dp=921+23=256である。よって S=256+256=253 である。

求めた領域を図示すると次のようになる。下側の放物線と左右の縦境界は含み、上側の破線は含まない。

総評

難度6、計算量6。目安時間は25分。条件を (p,q) 平面の領域へ移す問題で、放物線側は判別式、折れ線側は非交差条件で処理する。折れ線との非交差では、直線が上側に抜ける可能性を曖昧にせず、端の傾き 2,2 と中央区間の上端条件を確認することが重要である。領域は上端が 22p で切り替わるので、面積積分を p=0 で分けると計算が安定する。 解答図では、含む放物線・縦境界を実線、含まない上側境界を破線とし、端点を黒丸・白丸で区別した。

冊子PDFで見る京大の図形と方程式の問題で問題集を作る

出典: 京都大学 2015年度 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。