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京都大学 2017年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

ABC は鋭角三角形であり、A=π3であるとする。また、ABC の外接円の半径は1であるとする。

(1) ABC の内心を P とするとき、BPC を求めよ。

(2) ABC の内接円の半径 r の取りうる値の範囲を求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安18

図形と方程式三角関数 円の性質三角比の利用、範囲評価

方針

(1) は内心の角公式BPC=π2+A2を用いる。必要なら,BP,CPが角の二等分線であることから三角形BPCの角の和で導ける。(2)は外接円半径Rと内接円半径rの公式r=4RsinA2sinB2sinC2を用いる。A=π/3B+C=2π/3と鋭角条件π/6<B,C<π/2から,(BC)/2の範囲を決め,r=cosBC21/2の範囲を出す。

解答

(1)
内心Pは角の二等分線の交点であるから PBC=B2,PCB=C2 である。三角形BPCの内角の和より BPC=πB2C2 である。ここで B+C=πA だから BPC=ππA2=π2+A2 である。A=π/3より BPC=π2+π6=2π3 である。

(2)
外接円半径をR,内接円半径をrとすると r=4RsinA2sinB2sinC2 である。いまR=1A=π/3なのでr=41sinπ6sinB2sinC2=2sinB2sinC2である。

積和公式を用いると 2sinB2sinC2=cosBC2cosB+C2 である。B+C=2π/3より cosB+C2=cosπ3=12 だから r=cosBC212 である。

三角形は鋭角三角形で,A=π/3である。したがって 0<B,C<π2,B+C=2π3 であり,これより π6<B<π2,π6<C<π2 である。したがって BC2<π6 である。 cosx0x<π/61から3/2に近づく値をとる。B=C=π/3のとき(BC)/2=0であり,これは可能である。よって 32<cosBC21 である。したがって 312<r12 である。下端は,BまたはCπ/6に近づくときに近づくが,鋭角条件のため等号は取れない。

別解

解法2

方針

(1) は角の二等分線から直接求める。(2)は半角の内接円公式を使わず、拡張正弦定理で3辺を角表示し、面積 Δ=abc/(4R)r=Δ/s を用いる。x=(BC)/2 と置くと分子が因数分解でき、r=cosx12 が得られる。

解答

(1)
P は内心なのでPBC=B2,PCB=C2.したがってBPC=πB+C2=π2+A2=2π3.(2)
BC,CA,AB の長さをそれぞれ a,b,c とする。外接円半径が1なので、拡張正弦定理よりa=2sinA=3,b=2sinB,c=2sinC.ここでx=BC2とおく。B+C=2π/3 だからb+c=2(sinB+sinC)=4sinB+C2cosBC2=23cosx.よって半周長はs=a+b+c2=3(12+cosx).三角形の面積を Δ とすると R=1 よりΔ=abc4.またbc=4sinBsinC=2{cos(BC)cos(B+C)}=2cos2x+1=(2cosx1)(2cosx+1).したがってr=Δs=3bc/43(12+cosx)=cosx12.鋭角条件と B+C=2π/3 からx<π6.x=0 は可能だが、x=π/6 は不可能なので32<cosx1.ゆえに312<r12.

総評

難度5,計算量4。目安時間は18分。(1)は内心角の標準公式をそのまま使えるが,二等分線から一行で導いておくと確実である。(2)はr=4Rsin(A/2)sin(B/2)sin(C/2)を使うと短い。鋭角条件によりB,Cがともにπ/6より大きくなるため,下限は等号なし,上限は正三角形の場合に等号ありとなる。開閉を落とさないことが重要である。

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出典: 京都大学 2017年度 前期 理系数学 第4問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。