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京都大学 2016年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

nを4以上の自然数とする.
数2,12,1331がすべてn進法で表記されているとして,212=1331が成り立っている.
このときnはいくつか.
十進法で答えよ.

難易度4/ 10計算量3/ 10目安10

整数指数・対数 剰余分類、実験・推測、範囲評価

方針

121331n進法表記なので,十進法では12=n+21331=n3+3n2+3n+1=(n+1)3である。したがって2n+2=(n+1)3を満たすn4を求める。まずn=7を見つけ,4n6は直接確認する。n8では比2n+2/(n+1)3が増加することを示し,n=8で既に左辺が大きいことから以後の解を除く。

解答

問題文の数2,12,1331はいずれもn進法で表記されている。n4なので,2は十進法でも2である。また 12(n)=n+2 であり,1331(n)=n3+3n2+3n+1=(n+1)3 である。したがって条件は,十進法で 2n+2=(n+1)3 となる。

まずn=7を代入すると 27+2=29=512,(7+1)3=83=512 であり,確かに条件を満たす。

次に他に解がないことを示す。4n6ではn4562n+264128256(n+1)3125216343であり,いずれも一致しない。 n8については An=2n+2(n+1)3 とおく。すると An+1An=2(n+1n+2)3 である。n8では 2(n+1)3>(n+2)3 が成り立つので,An+1>Anである。実際,左辺から右辺を引くと 2(n+1)3(n+2)3=n36n6>0 である。

ところがn=8では 210=1024>729=93 であるから,A8>1である。したがってn8では常に2n+2>(n+1)3となり,等号は起こらない。

以上より,求めるn7 である。

別解

解法2

方針

n進表記を十進法へ直した後,n8の除外を数学的帰納法で行う。小さいnは表で確認し,n=8で指数側が3次式側を追い越した後は,左辺を2倍する増え方が右辺の増え方より大きいことを示す。

解答

n進法の121331は,十進法ではそれぞれ12(n)=n+2,1331(n)=n3+3n2+3n+1=(n+1)3である。したがって求める条件は2n+2=(n+1)3(1)となる。

n=4,5,6,7を調べるとn45672n+264128256512(n+1)3125216343512であるから,この範囲ではn=7だけが(1)を満たす。

次にn8では2n+2>(n+1)3(2)が続くことを帰納的に示す。n=8では210=1024>729=93なので成り立つ。n=k8で(2)が成り立つと仮定する。このとき2k+3>2(k+1)3.さらに2(k+1)3(k+2)3=k36k6>0である。最後の不等式はk8で明らかだから,2k+3>(k+2)3となり,n=k+1でも(2)が成り立つ。よってn8に解はない。

以上より,十進法で表した答えはn=7である。

総評

難度4,計算量3。目安時間は10分。最大の注意点は,指数の12も十進法の12ではなくn+2を表すこと。ここを読み違えると全く別の問題になる。候補n=7はすぐ見つかるが,京大の答案としては一意性の証明が必要である。n8で比が増加することを示すと,「増え方が大きい」という曖昧な説明を避けられる。

冊子PDFで見る京大の整数の問題で問題集を作る

出典: 京都大学 2016年度 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。