京都大学 2017年度
文系数学 第1問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系学部
- 分野
- 微分、積分、図形と方程式
- 解法
- 接線・法線、面積計算、計算整理
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 15分
問題
曲線
C: y=x3−4x+1
を考える。直線 l は C の接線であり、点 P(3,0) を通るものとする。また、l の傾きは負であるとする。
このとき、C と l で囲まれた部分の面積 S を求めよ。
出典:京都大学 2017年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第1問
方針
解法1
接点のx座標をtとおき,接線が点P(3,0)を通る条件を立てる。候補のうち接線の傾き3t2−4が負になるものだけを選ぶ。接線が決まったら,曲線と接線の差を因数分解し,重接点からもう一つの交点までの符号を確認して面積を積分する。
解法2
3次関数と接線の差は接点を2重根にもつことを利用する。接点を t とすると差は (x−t)2(x+2t) と一気に因数分解できる。点 P を通り傾きが負となる接線を決定した後、u=x+1 と置いて面積積分を短く計算する。
解答
解法1
接点のx座標をtとする。曲線 y=x3−4x+1 の導関数は y′=3x2−4 であるから,接点における接線の傾きは3t2−4である。接線は y=t3−4t+1+(3t2−4)(x−t) であり,これが点P(3,0)を通るので 0=t3−4t+1+(3t2−4)(3−t) である。整理すると −2t3+9t2−11=0 すなわち (t+1)(2t2−11t+11)=0 である。
候補は t=−1,t=411±33 である。接線の傾きは3t2−4であり,負になるのは t=−1 のときだけである。実際,t=−1では傾きは−1である。
したがって接線は,接点(−1,4)を通り傾き−1の直線 y=−x+3 である。曲線と接線の差を計算すると (x3−4x+1)−(−x+3)=x3−3x−2=(x−2)(x+1)2 である。よって交点はx=−1とx=2で,x=−1は接点なので重解になっている。 −1<x<2では(x−2)(x+1)2<0であるから,接線の方が曲線より上にある。したがって求める面積は S=∫−12{(−x+3)−(x3−4x+1)}dx である。被積分関数は −x3+3x+2 なので S=[−4x4+23x2+2x]−12 である。上端では −424+23⋅22+2⋅2=6 であり,下端では −4(−1)4+23(−1)2+2(−1)=−43 である。したがって S=6−(−43)=427 である。
解法2
f(x)=x3−4x+1 とする。接点の x 座標を t とすると、接線は
y=f(t)+f′(t)(x−t).
これが (3,0) を通る条件は
f(t)+f′(t)(3−t)=0.
整理すると
(t+1)(2t2−11t+11)=0.
傾き f′(t)=3t2−4 が負になるのは t=−1 だけである。したがって接線は
l: y=−x+3.
3次関数と接線の差は接点 x=t を2重根にもつ。実際、一般に
f(x)−{f(t)+f′(t)(x−t)}=(x−t)2(x+2t)
である。t=−1 を代入すると
f(x)−l(x)=(x+1)2(x−2).
よってもう1つの交点は x=2 であり、−1<x<2 では接線が上にある。
したがって
S=∫−12(2−x)(x+1)2dx.
u=x+1 とおくと
S=∫03(3−u)u2du=[u3−4u4]03=27−481=427.