方針
ではが直角方向になり,条件を満たさないので先に除く。ではをで表し,加法定理でをの式に直す。得られたについて,(1)ではを確認し,(2)ではの範囲との評価で自然数にならないことを示す。
解答
(1)
まずのとき,であるから,はと同じ向きになる。このとき となり,2にはならない。よっては不適である。
以下とする。倍角の公式より である。加法定理からである。これが2に等しいので である。分母が0なら左辺は定義されないので,この等式のもとでは分母は0でない。整理すると であり, を得る。したがって である。 でだから,を調べる。のとき で自然数ではない。のとき である。よって である。
(2) とする。まずを直接確認する。上の式からであり,いずれも なので自然数ではない。
次にとする。このとき が成り立つ。実際,右辺から左辺を引くと であり,なら正である。したがって となり,自然数は存在しない。
以上より,で条件を満たす組は存在しない。
別解
解法2
方針
加法定理から得られる式を、大小評価ではなく整除条件で絞る。 では 。これを と変形し、 から を導く。
解答
(1) (2)をまとめて解く。
のとき は定義されず、なので不適である。
とする。倍角公式と加法定理からしたがって が自然数なら左辺は整数なのでところがである。よって では なので前者から を得るが、となり自然数ではない。後者から を得てしたがって唯一の組はゆえに (1) の答えは であり、同時に の解が存在しないことも示された。
総評
難度6,計算量5。目安時間は23分。加法定理の式を立てるだけでなく,ではの式が使えないため,先に処理する必要がある。をの有理式で表した後は,,,に分けると自然数条件を無理なく否定できる。分母を払う計算で符号を誤ると全体が崩れるので,式変形を省略しないこと。