方針
偶関数なので s=x2 とおき,0≦s≦1 の1変数問題にする。まず u=e−s+s/4+1 の範囲を単調性から求める。e−1>1/4 を使って u が減少することを示し,さらに u>1 では u+1/u が増加することから,u の最大・最小がそのまま f の最大・最小を与える。
解答
s=x2 とおくと,−1≦x≦1 より 0≦s≦1 である。さらに u=e−s+4s+1 とおくと f(x)=u+u1 である。
まず u の範囲を調べる。u を s の関数と見ると dsdu=−e−s+41 である。0≦s≦1 では e−s≧e−1 であり,e=2.71⋯<4 だから e−1>41 である。よって dsdu<0 となり,u は 0≦s≦1 で単調減少する。
したがって u(0)=2,u(1)=1+e1+41=45+e1 であり,45+e1≦u≦2 である。特に u>1 である。
次に F(u)=u+1/u とおくと,u>1 で F′(u)=1−u21>0 である。よって F(u) は u>1 で単調増加する。したがって f(x) は u が最大のとき最大,u が最小のとき最小である。
最大値は s=0,すなわち x=0 のときで 2+21=25 である。最小値は s=1,すなわち x=±1 のときで45+e1+45+e11=45+e1+5e+44eである。
別解
解法2(元の関数を直接微分する方法)
方針
g(x)=e−x2+x2/4+1 とおいて f=g+1/g と見る。0<x≦1 で g′(x)<0,かつ g(x)>1 だから f′(x)=g′(x)(1−1/g(x)2)<0 となる。偶関数であることと合わせ,端点と原点だけを代入して最大・最小を決める。
解答
g(x)=e−x2+4x2+1とおくと,f(x)=g(x)+1/g(x) である。f は偶関数なので,まず 0≦x≦1 を考える。
0<x≦1 ではg′(x)=−2xe−x2+2x=x(21−2e−x2)である。e=2.71⋯<4 だからe−x2≧e−1>41であり,したがって g′(x)<0 である。
また明らかに g(x)>1 だから1−g(x)21>0.よってf′(x)=g′(x)(1−g(x)21)<0(0<x≦1)となる。したがって f は [0,1] で単調減少し,偶関数であることから最大値は x=0,最小値は x=±1 でとる。f(0)=2+21=25であり,また g(±1)=1+1/e+1/4=5/4+1/e だからf(±1)=45+e1+5e+44e.よって最大値は 5/2,最小値は45+e1+5e+44eである。
総評
目安時間は15分程度。見た目は複雑だが,x2 だけの関数なので s=x2 に落とすと単調性の問題になる。e−1>1/4 の確認を使って u の減少を示すところが要点である。さらに u>1 で u+1/u が増加することを別に確認すれば,合成関数の最大・最小を安全に決められる。 直接微分する別解では,g′(x)の符号と1−1/g(x)2の符号を別々に確定する。fが偶関数であるため,0から1での単調減少だけで全区間の最大・最小が決まる。
冊子PDFで見る京大の関数の問題で問題集を作る
出典: 京都大学 令和5年度一般選抜 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。