方針
まず点 が正の 軸上にある場合を考え,後で負の 軸側を対称性で2倍する。, とし,固定した 座標の断面で,線分 が到達できる 平面方向の半径を最大化する。断面半径は なので, で微分して最大を求める。得られた断面円の面積を で積分する。
解答
まず が正の 軸上にある場合を考える。 とおくと,条件(c)より であり, である。 は 平面上で,原点を中心とする半径 の円周または円板上を動くと考えてよい。方向が自由に動くため,固定した における断面は円になる。 とし,線分 上で 座標が である点を考える。 のとき,その点は から へ向かう比 の位置にある。したがって,その点の 平面方向の距離は最大で である。
固定した に対し,許される は であるから,断面半径 は である。ここで と変形できる。 で微分すると である。 では,この値は で0になり,その前後で正から負へ変わる。したがって最大は でとる。
このとき である。端点 でもこの式で断面半径が表される。
よって,正の 軸側で線分 が通過してできる立体の体積は である。 とおくと,, であり,である。
点 は負の 軸上にも同様に動ける。負の 軸側でできる立体は正の側と合同であり,両者の共通部分は 平面上の断面だけで体積には影響しない。したがって求める体積は である。
別解
解法2(相加相乗平均と円筒殻による方法)
方針
固定した で到達できる半径を,微分の代わりに相加相乗平均で最大化する。得られた境界 を と解き直す。半径 の円筒殻がもつ 方向の長さを使い,円板法ではなく円筒殻法で体積を積分する。
解答
が正の 軸上にあり, とする。 のとき,平面 上で線分 が到達する半径はである。相加相乗平均よりで,等号は のときに成り立つ。 なら なので,この は許される。したがって断面の最大半径はである。負の 軸側も対称である。
境界式を について解くと,半径 の位置で立体が存在する範囲はである。したがって半径 ,厚さ の円筒殻の周は , 方向の長さは である。よって体積は
総評
目安時間は25分程度。通過領域を直接想像するより, 座標を固定した断面で見るのが有効である。 が正の 軸上にある場合だけを先に処理し,最後に対称性で2倍する構成が安全。断面半径の最大化では, の範囲が であることと,最大点 がその範囲に入ることを確認するのが採点上重要である。 断面半径の包絡線を出す段階と,その領域を積分する段階が二つの難所である。円板法と円筒殻法の両方で2π/15が得られるため,境界式と体積を相互検算できる。