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京都大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

与えられた自然数a0に対して,
自然数からなる数列a0,a1,a2,を次のように定める.an+1={an2(anが偶数のとき)3an+12(anが奇数のとき)次の問いに答えよ.

(1) a0,a1,a2,a3がすべて奇数であるような最小の自然数a0を求めよ.

(2) a0,a1,,a10がすべて奇数であるような最小の自然数a0を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安16

整数数列 合同式、漸化式の変形数学的帰納法

方針

奇数anから次も奇数になる条件を合同式で調べると,an3(mod4)が必要十分である。より長く奇数が続く条件は,an+1に含まれる2の因子の個数で管理できる。a0=2rq1qは奇数)と書くと,奇数が続く間はaj=3j2rjq1となり,j=rで偶数になる。したがってa0,a1,,amがすべて奇数であるにはrm+1が必要十分で,最小値はq=1r=m+1のときである。

解答

まず,奇数anに対して次の項も奇数になる条件を調べる。anが奇数のとき an+1=3an+12 である。これが奇数であるためには 3an+12(mod4) であればよい。これは 3an1(mod4) と同値であり,31(mod4)より an3(mod4) である。

長く奇数が続く条件を一般化する。自然数a0a0=2rq1 と書く。ただしqは奇数,r1である。この形ならa0は奇数である。奇数の項が続く限り,aj+1=3aj+12 なので,帰納的に aj=3j2rjq1(0jr) となる。実際,jからj+1へは 3(3j2rjq1)+12=3j+12rj1q1 である。

この式から,j=0,1,,r1ではajは奇数であり,j=rでは ar=3rq1 となって偶数である。したがって,a0,a1,,amがすべて奇数であるためには rm+1 が必要十分である。最小のa0q=1,r=m+1のときで,a0=2m+11 である。

(1)
a0,a1,a2,a3がすべて奇数であるにはm=3とすればよい。したがって最小値は 241=15 である。

(2)
a0,a1,,a10がすべて奇数であるにはm=10とすればよい。したがって最小値は 2111=2047 である。

総評

奇数が連続する長さをa0+1の2の因子で管理する数列問題。目安時間は16分。a0=2rq1qは奇数)とすると,奇数が続く間はaj+1=3j2rjqとなり,1回進むごとに2の指数が1減る。a0からamまで奇数にする条件はrm+1で,最小値はq=1で得られる。

公式出題意図との対応:公式は漸化式の題意を必要十分条件で論じ説明できるかを問うとしている。解答では合同式による1段階の確認,一般式の帰納,最小性の証明をすべて示した。

出典確認:公式問題PDF第3ページの理系第4問と原寸照合済み。公式資料は出題意図のみである。公式URLの保存版を用いた。

独立検算:a0=15と2047から漸化式を実際に10段追い,指定範囲がすべて奇数であることと次項が偶数になることを確認した。各値未満の自然数を全探索して最小性も確認した。

冊子PDFで見る京大の整数の問題で問題集を作る

出典: 京都大学 令和6年度一般選抜 数学(理系) 公式問題・出題意図等(大学公式の問題PDF(3ページ))。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。