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九州大学 1986年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

(1,0)を中心とする半径1の円と放物線2kx=y2 (k>0)が原点以外の点で交わるとする.
この円と2つの放物線2kx=y2kx=y2で囲まれる図形をSとする.
このとき,次の(1),(2)に答えよ.

(1) Sx軸のまわりに回転して得られる回転体の体積Vkで表せ.

(2) Vが最大となるkの値を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安30

積分図形と方程式 体積計算微分による最大最小文字消去

方針

円は y2=2xx2 と書ける。放物線 y2=2kx との原点以外の交点が存在することから 0<k<1 が必要である。回転体の断面では,0x22k では2つの放物線の間,22kx2k では円と y2=kx の間を回転する。半径の二乗の差を積分して V(k) を出し,導関数の符号で最大を決める。

解答

(1) 円の方程式は (x1)2+y2=1 であるから y2=2xx2 と書ける。

まず,放物線 y2=2kx と円の原点以外の交点を求める。両式を等しくして 2kx=2xx2 である。x>0 の交点では x で割れて x=22k となる。原点以外の交点があるためには 22k>0 すなわち 0<k<1 である。

また,放物線 y2=kx と円の原点以外の交点は kx=2xx2 より x=2k である。 0x22k では,外側が y2=2kx,内側が y2=kx であるから,回転断面の面積は π(2kxkx)=πkx である。22kx2k では,外側が円 y2=2xx2,内側が y2=kx であるから,回転断面の面積は π{(2xx2)kx} である。

したがって体積 VV=π022kkxdx+π22k2k{(2k)xx2}dxである。第一項は πk(22k)22=2πk(1k)2 である。第二項を計算すると π[2k2x213x3]22k2k である。これらを整理してV=π(76k33k2+2k)=πk(7k218k+12)6を得る。

(2) 0<k<11πdVdk=72k26k+2=12(7k212k+4)である。よって停留点は 7k212k+4=0 の解であり,k=6±227 である。このうち 0<k<1 を満たすのは k=6227 だけである。

導関数の符号を見ると,もう一つの解 (6+22)/7 は1より大きいので,0<k<1 では 0<k<6227V は増加し,6227<k<1V は減少する。したがって V が最大となるのは k=6227 である。

別解

解法2(大きい円板差から余分を引く)

方針

円と内側放物線の間を全て回転した体積から、円と外側放物線の間にある余分な部分を引く。積分は同じ形の三次式二つになる。

解答

(1)
円は y2=2xx2 である。y2=2kx との原点以外の交点は x=22k だから0<k<1.y2=kx と円の交点は x=2k である。

円と y2=kx の間を全て回転した体積から、0x22k で円と y2=2kx の間にある余分な体積を引くとV=π02k{(2k)xx2}dxπ022k{(22k)xx2}dx=π6{(2k)3(22k)3}=π6(7k318k2+12k).(2)dVdk=π2(7k212k+4).0<k<1 にある零点はk=6227だけであり、この点の前で導関数は正、後で負となる。従ってこれが V を最大にする k である。

総評

難易度は6,計算量は6程度である。想定時間は24分から32分程度。図形の上下関係を y2 で比較すると,回転体の断面積をそのまま半径の二乗の差で書ける。積分区間は 0 から 22k までと,22k から 2k までに分かれる。0<k<1 は交点条件から出るので,最大化の前に明記したい。端点を含まない区間であっても,導関数の符号変化を示せば内部の最大であることがはっきりする。 解法2では大きい円板差から余分な円板差を引き、同じ体積式を別の積分で得る。

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出典: 九州大学 1986年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。