方針
円は y2=2x−x2 と書ける。放物線 y2=2kx との原点以外の交点が存在することから 0<k<1 が必要である。回転体の断面では,0≦x≦2−2k では2つの放物線の間,2−2k≦x≦2−k では円と y2=kx の間を回転する。半径の二乗の差を積分して V(k) を出し,導関数の符号で最大を決める。
解答
(1) 円の方程式は (x−1)2+y2=1 であるから y2=2x−x2 と書ける。
まず,放物線 y2=2kx と円の原点以外の交点を求める。両式を等しくして 2kx=2x−x2 である。x>0 の交点では x で割れて x=2−2k となる。原点以外の交点があるためには 2−2k>0 すなわち 0<k<1 である。
また,放物線 y2=kx と円の原点以外の交点は kx=2x−x2 より x=2−k である。 0≦x≦2−2k では,外側が y2=2kx,内側が y2=kx であるから,回転断面の面積は π(2kx−kx)=πkx である。2−2k≦x≦2−k では,外側が円 y2=2x−x2,内側が y2=kx であるから,回転断面の面積は π{(2x−x2)−kx} である。
したがって体積 V はV=π∫02−2kkxdx+π∫2−2k2−k{(2−k)x−x2}dxである。第一項は π⋅2k(2−2k)2=2πk(1−k)2 である。第二項を計算すると π[22−kx2−31x3]2−2k2−k である。これらを整理してV=π(67k3−3k2+2k)=6πk(7k2−18k+12)を得る。
(2) 0<k<1 でπ1dkdV=27k2−6k+2=21(7k2−12k+4)である。よって停留点は 7k2−12k+4=0 の解であり,k=76±22 である。このうち 0<k<1 を満たすのは k=76−22 だけである。
導関数の符号を見ると,もう一つの解 (6+22)/7 は1より大きいので,0<k<1 では 0<k<76−22 で V は増加し,76−22<k<1 で V は減少する。したがって V が最大となるのは k=76−22 である。
別解
解法2(大きい円板差から余分を引く)
方針
円と内側放物線の間を全て回転した体積から、円と外側放物線の間にある余分な部分を引く。積分は同じ形の三次式二つになる。
解答
(1)
円は y2=2x−x2 である。y2=2kx との原点以外の交点は x=2−2k だから0<k<1.y2=kx と円の交点は x=2−k である。
円と y2=kx の間を全て回転した体積から、0≦x≦2−2k で円と y2=2kx の間にある余分な体積を引くとV=π∫02−k{(2−k)x−x2}dx−π∫02−2k{(2−2k)x−x2}dx=6π{(2−k)3−(2−2k)3}=6π(7k3−18k2+12k).(2)dkdV=2π(7k2−12k+4).0<k<1 にある零点はk=76−22だけであり、この点の前で導関数は正、後で負となる。従ってこれが V を最大にする k である。
総評
難易度は6,計算量は6程度である。想定時間は24分から32分程度。図形の上下関係を y2 で比較すると,回転体の断面積をそのまま半径の二乗の差で書ける。積分区間は 0 から 2−2k までと,2−2k から 2−k までに分かれる。0<k<1 は交点条件から出るので,最大化の前に明記したい。端点を含まない区間であっても,導関数の符号変化を示せば内部の最大であることがはっきりする。 解法2では大きい円板差から余分な円板差を引き、同じ体積式を別の積分で得る。
冊子PDFで見る九大の積分の問題で問題集を作る
出典: 九州大学 1986年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。