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九州大学 1987年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

nを自然数とする.

(1) In=0πsinnθdθとおく.
n3のとき,InIn2で表せ.

(2) Jn=01xn(1x2)n12dx (n2)とおくとき,
JnInで表せ.

(3) J6を求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安18

積分 部分積分、置換積分、計算整理

方針

Insinn1θsinθ と見て部分積分し、cos2θ=1sin2θInIn2 の関係に戻す。Jnx=cosθ と置くと cosnθsinnθ になり、sin2θ にまとめて In に変換できる。最後は漸化式で I6I0=π まで下げる。

解答

(1) In=0πsinnθdθ=0πsinn1θsinθdθと見る。ここで部分積分を用い、sinθdθ=d(cosθ) と考えるとIn=[sinn1θcosθ]0π+(n1)0πsinn2θcos2θdθである。端では sinθ=0 なので境界項は0である。したがってIn=(n1)0πsinn2θ(1sin2θ)dθとなる。つまり In=(n1)(In2In) である。よって nIn=(n1)In2 となり、In=n1nIn2(n3) である。

(2) x=cosθ とおく。x が0から1まで動くとき、θπ/2 から0まで動く。また dx=sinθdθ,1x2=sin2θ である。したがってJn=0π/2cosnθsinnθdθとなる。ここで sin2θ=2sinθcosθ だからJn=12n0π/2sinn2θdθである。さらに u=2θ とおくと du=2dθ であり、u は0から π まで動く。よってJn=12n+10πsinnudu=In2n+1である。

(3) (1) を用いてI6=56I4=5634I2=563412I0である。ここでI0=0π1dθ=πだから I6=5π16 である。(2) よりJ6=I627=11285π16=5π2048である。

別解

解法2(微分恒等式と倍角公式)

方針

sinn1θcosθ の導関数を積分して漸化式を得る。Jn は倍角公式で In に直し、I6sin6θ の倍角展開でも直接確認する。

解答

(1) ddθ{sinn1θcosθ}=(n1)sinn2θcos2θsinnθ.これを 0 から π まで積分すると左辺の積分は0である。よって0=(n1)(In2In)Inとなり、In=n1nIn2.(2)
x=cosθ と置けばJn=0π/2(sinθcosθ)ndθ=12n0π/2sinn2θdθ.さらに u=2θ としてJn=In2n+1.(3)
倍角公式を繰り返すとsin6θ=1015cos2θ+6cos4θcos6θ32.0 から π まで積分すると余弦の各項は0になるからI6=10π32=5π16.したがってJ6=I627=5π2048.

総評

三角関数の積分漸化式と置換積分を扱う問題で、目安は18分。部分積分の境界項、x=cosθの積分区間、u=2θで生じる1/2を落とさない。J6は漸化式と倍角公式で検算できる。

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出典: 九州大学 1987年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。