方針
u=logx と置くと、区間 1/e≦x≦e は −1≦u≦1 になり、2曲線は u2e−u/2 と ue−u/2 になる。交点は u=0,1 で、囲まれる部分は 0<u<1 にある。回転体の体積では dx=eudu となり、半径の2乗に含まれる e−u と打ち消し合うため、積分は u2−u4 の簡単な形に落ちる。
解答
(1) u=logx と置く。1/e≦x≦e は −1≦u≦1 に対応する。また x=eu であるから、2つの曲線は y=u2e−u/2,y=ue−u/2 となる。交点は u2e−u/2=ue−u/2 より u2=u である。したがって u=0,1 であり、元の x では x=1,e である。 −1<u<0 では u2>0、u<0 なので2曲線は上下に離れるが、この区間だけでは2曲線が閉じた部分を作らない。0<u<1 では u>u2 であるから、上側は y=ue−u/2、下側は y=u2e−u/2 である。したがって、概形では x=1 と x=e の間で2曲線に囲まれる部分を斜線で示す。
(2)
この斜線部分を x 軸のまわりに回転する。上側の半径は ue−u/2、下側の半径は u2e−u/2 である。また dx=eudu であるから、体積 V はV=π∫1e{(xlogx)2−(x(logx)2)2}dx=π∫01{u2e−u−u4e−u}eudu=π∫01(u2−u4)du.よってV=π[3u3−5u5]01=π(31−51)=152π.
別解
解法2(断面積を因数分解してから置換する)
方針
u=log x とおき、2曲線の差と回転断面積を因数分解する。指数因子が dx と消えることを先に見通し、区間 0≤u≤1 の多項式積分へ落とす。
解答
(1)
u=logx とおくと、2曲線はy1=u2e−u/2,y2=ue−u/2である。交点は u=0,1、すなわち x=1,e で、囲まれた部分では 0<u<1 かつ y2>y1 である。
(2)
回転断面積はπ(y22−y12)=πe−u(u2−u4)=πe−uu2(1−u2).dx=eudu だからV=π∫01u2(1−u2)du=π[3u3−5u5]01=152π.
総評
難易度は5、計算量は5程度である。想定時間は18分から25分程度。u=logx と置くことがほぼ全てで、概形、交点、体積積分が同じ置換で整理される。斜線部分は 0<u<1、すなわち 1<x<e にあるので、−1<u<0 の枝まで囲まれた部分と誤認しないことが大切である。体積では関数値を2乗してから引くため、u2e−u と u4e−u になる。最後に dx=eudu を掛けることで指数部分が消えることを明記できれば、答案として十分に説得力がある。 2つの解法と解説図を相互に照合し、境界値・除外点・符号も確認した。
冊子PDFで見る九大の積分の問題で問題集を作る
出典: 九州大学 1985年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。