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九州大学 1987年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

曲線C:y=x3の接線lが点(0,2)を通るとする.
このとき,Clとで囲まれる図形の面積を求めよ.

難易度4/ 10計算量4/ 10目安15

微分積分 接線・法線面積計算、展開・因数分解

方針

接線の接点を t,t3 とおき、微分係数から接線の方程式を作る。点 (0,2) を通る条件で t を決めると接線は1本に定まる。面積では、接点で重なっている交点ともう一つの交点を因数分解で見つけ、区間内で直線が曲線の上側にあることを確認してから積分する。別解として、傾き m の直線から接する条件を重解として扱う方法も自然である。

解答

(1)
接点を T(t,t3) とおく。曲線 y=x3 の導関数は y=3x2 であるから、接点 T における接線は yt3=3t2(xt) すなわち y=3t2x2t3 である。この直線が点 (0,2) を通るので 2=2t3 となる。よって t3=1,t=1 である。したがって接線は l:y=3x+2 である。

次に交点を求める。曲線と直線の交点では x3=3x+2 であるから x33x2=0 である。左辺は x33x2=(x2)(x+1)2 と因数分解できるので、交点の x 座標は x=1,x=2 である。x=1 は接点なので重なっている。

区間 1<x<2 では、例えば x=0 で直線の値は2、曲線の値は0であるから、直線が上側、曲線が下側である。したがって求める面積は12{(3x+2)x3}dxである。これを計算すると [32x2+2x14x4]12 となる。上端では 324+41416=6 であり、下端では 32214=34 である。よって面積は 6(34)=274 である。

別解

解法2(重解条件)

方針

(0,2) を通る直線を y=mx+2 と置き、3次方程式が重解をもつ条件から接点と傾きを決める。直線と曲線の差を (2x)(x+1)2 と因数分解して面積を計算する。

解答

(1)
(0,2) を通る直線をy=mx+2と置く。この直線と y=x3 の交点はx3mx2=0の解である。接点の x 座標を t とすると、この方程式は t を重解にもつからt3mt2=0,3t2m=0である。後式から m=3t2 であり、前式へ代入すると2t32=0.よって t=1m=3 であり、接線は y=3x+2 である。

交点の方程式はx33x2=(x2)(x+1)2=0だから、囲まれる区間は 1x2 である。この区間で直線と曲線の高さの差は3x+2x3=(2x)(x+1)2で非負である。u=x+1 と置くとS=12(2x)(x+1)2dx=03(3u)u2du=[u3u44]03=274.したがって求める面積は 274 である。

総評

3次曲線の接線と面積を一続きに扱う問題で、目安は15分。接点を文字で置く方法と重解条件のどちらでも、接線決定後にもう一つの交点を重複度込みで因数分解する。積分前に上下関係を確認する。

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出典: 九州大学 1987年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。