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九州大学 1989年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

4次多項式f(x)=x4+2x33x2はある1次式g(x)をとると,f(x)g(x)f(x)g(x)=(xα)2(xβ)2(α<β)と因数分解される.

(1) αβおよびg(x)を求めよ.

(2) 関数y=f(x)の増減を調べ,
直線y=g(x)との位置関係が明らかになるように曲線y=f(x)の概形を描け.
ただし,極小値は求めなくてよい.

(3) 曲線y=f(x)と直線y=g(x)によって囲まれる図形の面積を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安28

微分積分数と式 展開・因数分解、増減表面積計算

方針

平方積を展開し、g(x) が1次式であることから4次・3次・2次の係数を比較する。概形は f の符号と fg0 を併用し、面積は2曲線の差を接点間で積分する。

解答

(1) (xα)2(xβ)2=x42(α+β)x3+{(α+β)2+2αβ}x22αβ(α+β)x+α2β2.g(x) は1次式なので、x3,x2 の係数を比較して2(α+β)=2,(α+β)2+2αβ=3.よってα+β=1,αβ=2.α<β よりα=2,β=1.さらに(x+2)2(x1)2=x4+2x33x24x+4だからg(x)=4x4.(2)f(x)=2x(2x2+3x3).ここでx1=3334,x2=3+334とおくと x1<0<x2 であり、増減表はxx10x2+f(x)0+00+f(x)となる。特に x=0 で極大値 0 をとる。

またf(x)g(x)=(x+2)2(x1)20で、等号は x=2,1 のときだけである。したがって直線
y=4x4 は曲線に(2,12),(1,0)で接し、曲線はそれ以外では直線の上側にある。

(3)
求める面積 SS=21{f(x)g(x)}dx=21(x+2)2(x1)2dx=[x55+x42x32x2+4x]21=8110.

別解

解法2:接点の中点を利用する

方針

2つの接点の中点を h、間隔の半分を d として平方積を {(xh)2d2}2 と書く。対称な形の係数から h,d を求め、面積も中点を原点へ移して偶関数の積分として計算する。

解答

(1) h=α+β2,d=βα2>0とおくと(xα)(xβ)=(xh)2d2.したがって(xα)2(xβ)2={(xh)2d2}2=x44hx3+(6h22d2)x2+4h(d2h2)x+(h2d2)2.fgx3,x2 の係数はそれぞれ 2,3 だから4h=2,6h22d2=3.これよりh=12,d=32.ゆえにα=hd=2,β=h+d=1.差を戻せばg(x)=f(x)(x+2)2(x1)2=4x4.(2)f(x)g(x)={(x+12)2(32)2}2は常に0以上で、x=2,1 のときだけ0になる。しかも両方とも二重に0となるので、直線 y=4x4 はこの2点で曲線に接する。

曲線自体の増減はf(x)=2x(2x2+3x3)の3つの零点で区切って調べれば、解法1の増減表になる。

(3) u=x+12とおくと積分区間は 3/2u3/2 となる。被積分関数は偶関数だからS=203/2(u294)2du=2[u5532u3+8116u]03/2=8110.

総評

難度6、計算量6。二重接点を係数比較で決め、微分による概形と積分による面積へ進む総合問題で、想定時間は28分程度。増減表では3つの停留点を正しい順に置くこと、直線との上下関係は fg の平方から判断することが要点である。通常の係数比較と接点中点による対称化を相互照合し、面積 81/10 を2通りで確認した。

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出典: 九州大学 1989年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。