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九州大学 1988年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

空間内に異なる2点OAが与えられている.
空間内の点Pに対して直線OA上の点Q
PQOA=0となるように定める.
ただし,ab
ベクトルabの内積を表す.

(1)Qと点Aが一致するような点Pはどのような図形を描くか.

(2) OAOQ=OPOPを満たすような点Pはどのような図形を描くか.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安12

ベクトル図形と方程式 内積の利用座標設定軌跡

方針

QP から直線 OA への垂線の足であることを最初に読む。(1)は垂線の足が A となる平面を答える。(2)は OA を座標軸に選び、平方完成して中心と半径を特定する。

解答

(1) Q は直線 OA 上の点であり、PQOA=0 を満たす。これは、PQ が直線 OA に垂直であることを表す。したがって Q は、点 P から直線 OA に下ろした垂線の足である。 QA が一致するためには、PA が直線 OA に垂直であればよい。よって点 P の描く図形は、点 A を通り、直線 OA に垂直な平面である。この平面上のどの点を取っても、直線 OA への垂線の足は A になる。

(2) OA=L とおく。ただし L>0 である。座標を、O=(0,0,0)A=(L,0,0) となるように取る。点 PP=(u,v,w) とおくと、直線 OAx 軸であり、QPx 軸への正射影だから Q=(u,0,0) である。

このときOA=(L,0,0),OQ=(u,0,0),OP=(u,v,w)である。したがって条件OAOQ=OPOPLu=u2+v2+w2 となる。平方完成すると (uL2)2+v2+w2=(L2)2 である。

よって点 P は、中心が線分 OA の中点、半径が OA2 の球面上を動く。すなわち、線分 OA を直径とする球面である。

別解

解法2

方針

座標を置かず、OP=OQ+QP という直交分解を使う。(2)の条件を OPAP=0 と同値変形し、直角条件から直径 OA の球面を得る。端点 O,A も含むことを確認する。

解答

(1)
PQOA であるから、QP から直線 OA へ下ろした垂線の足である。
Q=A となるための必要十分条件は PAOA である。よって軌跡は
A を通り直線 OA に垂直な平面である。

(2)
直交分解OP=OQ+QP,QPOAを用いるとOPOA=OQOA.したがって問題の条件はOPOA=OPOPと同値である。ここでAP=OPOAだからOPAP=OP2OPOA=0.すなわち OPAP である。直角の頂点 P の軌跡は、線分 OA を直径とする球面である。
P=O,A でも内積条件は成り立つので、両端点も含む。

総評

内積条件を「正射影」として読み替える空間図形の問題である。(1)は平面、(2)は球面という標準的な結論だが、どちらも Q の意味を先に言語化できるかで解きやすさが大きく変わる。座標を直線 OA に合わせて取れば、計算は平方完成だけで済む。共通の誤りは、Q を任意の点として扱ってしまうことと、(2)で球の中心を A と誤認することである。目安時間は12分。 採点上は、方針の根拠、条件から決まる範囲、境界・等号条件、最終結論を別々に明記したい。 2解法を照合すると、符号や領域の向き、候補の除外を自己検算できる。

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出典: 九州大学 1988年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。