Evolton

九州大学 1990年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

数直線上を,時刻t=0に原点Oを出発して,次の速度v(t)で運動している点Pがある.v(t)=t3(0t8のとき)v(t)=5e8t(t8のとき)(1) Pがもっとも左にくるときの時刻と,その位置を求めよ.

(2) 時刻tにおけるPの位置をp(t)とするとき,
limtp(t)を求めよ.

難易度4/ 10計算量3/ 10目安12

積分微分 増減表定積分評価極限計算

方針

位置 p(t) は速度の積分で求める。まず 0t8 では v(t)=t3 の符号が t=3 で変わるので、そこが最も左の候補になる。位置は 0tv(s)ds で計算する。(2) は p(8) を求め、その後に加わる移動量 85e8tdt を足す。

解答

(1) 0t8 では v(t)=t3 である。したがって 0<t<3 では v(t)<0 なので点 P は左へ動き、3<t8 では v(t)>0 なので右へ動く。t8 では v(t)=5e8t>0 であり、やはり右へ動く。よって最も左にくる時刻は t=3 である。

その位置は、時刻 0 の位置が 0 であるから p(3)=03(t3)dt=[t223t]03=92 である。

(2)
まず p(8)=08(t3)dt=[t223t]08=3224=8 である。時刻 8 以後にさらに進む距離は 85e8tdt=5[e8t]8=5 である。したがって limtp(t)=8+5=13 である。

別解

解法2:位置を区分的に式で表す

方針

速度を積分して位置 p(t) を二つの区間で明示する。前半は2次関数の頂点、
後半は指数項の単調性を見れば、最左点と極限を式から直接読める。

解答

位置は速度の積分なのでp(t)={t223t(0t8),8+8t5e8sds=135e8t(t8).(1)
前半は上に開く2次関数で、頂点は t=3 にある。その値はp(3)=92.後半は p(t)p(8)=8 なので、全体の最左点もこれである。

(2) limtp(t)=limt(135e8t)=13.

総評

難度4、計算量3。速度の符号から位置の増減を読み、必要な時刻まで定積分する基本問題である。想定時間は12分程度。t=8 以後の速度は正なので、最左点は指数関数部分ではなく t=3 にある。極限位置では p(8) を求めてから残りの移動量を足すと、区分された速度を混同しにくい。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。

冊子PDFで見る九大の積分の問題で問題集を作る

出典: 九州大学 1990年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。