方針
4事象の分布表から確率領域と期待値領域を求める。(4)では同じ に対して下側境界が上側境界以下となる条件を作り、 と置いた一変数関数の最小値で存在条件を判定する。
解答
(1) と は独立である。可能な組を表にするとである。 より 、 なので、これらは や と重ならない。したがって確率分布はである。
(2) となるのは のときだけである。したがって である。条件 は すなわち である。これが成り立つには が必要であり、 のもとで となる。
よって図示すべき集合は、単位正方形 の中で を満たす部分である。境界 は含まれる。
(3)
期待値の線形性より である。ここで だから である。条件 は すなわち である。
よって図示すべき集合は、単位正方形 の中で を満たす部分である。この境界は直線であり、領域はその上側である。
(4)
(2)と(3)を同時に満たす点が存在するためには、ある が を満たし、さらに となればよい。左辺は(3)の下側境界、右辺は(2)の上側境界である。
この不等式を整理する。 とおくと、 より であり、 である。したがって となる。両辺に を掛けると である。これは と同値であり、 だから を調べればよい。 とおく。 でこの値が0以下になるかを考える。
まず のとき、 は に入る。このとき相加相乗平均、または微分による増減から であり、 では である。したがって条件を満たす点は存在しない。 のとき、 で となり、条件を満たす点が存在する。 のときも で となるので、条件を満たす点が存在する。
以上より必要十分条件は である。 に戻すと である。
別解
解法2
方針
事象 と期待値を直接計算して二つの の範囲を得る。(4)の存在条件を に直し、 における の最大値 だけで必要十分条件を決める。
解答
(1)
に注意して4事象を整理すると(2)
は だけなので条件は(3)よってとなる単位正方形内の領域である。
(4)
と置く。二つの の範囲が重なるための条件は、ある
に対してとなることである。 を掛けて整理するとすなわち である。
ではしたがって条件を満たす が存在するための必要十分条件は 、すなわち に戻して では が実際に両条件を満たす。
総評
文系第4問を一般化し、さらに2つの領域が交わるための条件まで問う確率・不等式の総合問題である。 によって正負が確定し、 が1通りだけになることを最初に押さえると、(2)は短く処理できる。(4)では図示した2領域を見比べ、下側境界が上側境界以下になる が存在するかを調べる。ここで の範囲 を忘れると条件を誤りやすい。結論は で、 では境界がちょうど接する。目安時間は22分。 採点上は、方針の根拠、条件から決まる範囲、境界・等号条件、最終結論を別々に明記したい。 2解法を照合すると、符号や領域の向き、候補の除外を自己検算できる。