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九州大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

f(x)=ax3+bx2+cx+dとする.
f(x)x=2で極小値0をとる.
また曲線y=f(x)は点(1,3)を通り,
その点における接線は点(0,8)を通るとする.
そのとき次の問に答えよ.

(1) 係数abcdを求めよ.

(2) 曲線y=f(x)x軸により囲まれる領域の面積を求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安16

微分積分 接線・法線文字消去面積計算

方針

x=2 で極小値0をとるので,f(2)=0 かつ f(2)=0 であり,三次式 f(x)(x2)2 を因数にもつ。そこで f(x)=(x2)2(αx+β) とおき,f(1)=3 と接線の傾き f(1)=5 から α,β を決める。面積は因数分解した形から,囲まれる範囲が 2x2 であることと符号を確認して定積分する。

解答

(1) f(x)x=2 で極小値0をとるから f(2)=0,f(2)=0 である。したがって x=2 は少なくとも重解であり,三次式 f(x)f(x)=(x2)2(αx+β) と書ける。

曲線は点 (1,3) を通るので f(1)=3 である。これより (12)2(α+β)=3 すなわち α+β=3 を得る。

また,点 (1,3) における接線は点 (0,8) を通る。したがってその傾きは 3810=5 であり,f(1)=5 である。ここで f(x)=2(x2)(αx+β)+α(x2)2 だから,f(1)=2(α+β)+α=α2β である。よって α2β=5 すなわち α+2β=5 である。

連立して β=2,α=1 を得る。したがって f(x)=(x2)2(x+2)=x32x24x+8 であり,a=1,b=2,c=4,d=8 である。

(2)
(1)より f(x)=(x2)2(x+2) である。(x2)2 は常に0以上であり,2x2 では x+20 である。したがって,曲線と x 軸で囲まれる部分は 2x2 にあり,その面積は 22(x2)2(x+2)dx である。

展開すると (x2)2(x+2)=x32x24x+8 だから,22(x32x24x+8)dx を計算する。奇関数部分 x34x の積分は対称性により0である。よって22(2x2+8)dx=[23x3+8x]22=643となる。求める面積は 643 である。

別解

解法2

方針

4つの条件を係数 a,b,c,d の連立一次方程式へ直接変換する。係数決定後は零点と符号を因数分解で確認し,対称区間の定積分では奇関数部分を消して面積を計算する。

解答

(1)
条件は順にf(2)=0:8a+4b+2c+d=0,f(2)=0:12a+4b+c=0,f(1)=3:a+b+c+d=3,f(1)=5:3a+2b+c=5である。最後の式の右辺は,(1,3)(0,8) を通る接線の傾きが 5 であることによる。

第2式から第4式を引くと9a+2b=5.(1)また第2式から c=12a4b を得て,第1式と第3式の差へ代入すると5a+b=3.(2)(1)(2)を解けば a=1,b=2 であり,残りの式からc=4,d=8となる。したがってf(x)=x32x24x+8=(x2)2(x+2)である。

(2)
零点は 2,2 であり,2 は重解である。区間 [2,2] では(x2)2(x+2)0なので,求める面積は22f(x)dx=22(x32x24x+8)dx=22(2x2+8)dx=643.よって面積は643である。

総評

極小値0という条件を,x=2 の重解として使えるかが要点である。目安時間は16分。最初から4本の連立方程式を解いてもよいが,(x2)2 をくくると計算量が大きく減る。接線条件では,点 (1,3)(0,8) を結ぶ傾きが 5 であることを忘れない。面積では x=2 が重解なので,囲まれる区間は 2 から 2 までであり,符号確認をしてから積分することが大切である。

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出典: 九州大学 1993年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。