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九州大学 1992年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

立方体 ABCD-EFGH の辺 AE,CG の中点を
それぞれ L,M とする。点 X が辺 AB 上を動くとき、
3点 L,M,X を通る平面による立方体の切り口を KX とする。
KX の周の長さが最小となる点を X0 とする。
次の問いに答えよ。

(1) AB=2, AX=2t として、KX の周の長さ s(t) を求めよ。

(2) X0 が辺 AB の中点であることを示せ。

(3) 直線 DF が平面 LMX0 に垂直であることを証明せよ。

(4) LX0M を求めよ。

難易度8/ 10計算量7/ 10目安34

ベクトル図形と方程式微分 座標設定微分による最大最小内積の利用

方針

立方体を一辺2の座標空間に置き、X=(2t,0,0)L=(0,0,1)M=(2,2,1) とする。まず平面 LMX の式を出し、立方体の各面との交線から切り口の6頂点を拾う。周長は2種類の辺長の和になるので s(t) を求め、微分で最小を示す。t=12 の平面の法線方向を使えば、DF との垂直性と LX0M も内積で確認できる。

解答

(1)
立方体を A(0,0,0), B(2,0,0), C(2,2,0), D(0,2,0) E(0,0,2), F(2,0,2), G(2,2,2), H(0,2,2) とおく。このとき L(0,0,1),M(2,2,1),X(2t,0,0) である。

平面 LMX は、これら3点を代入して xy=2t(1z) と表される。0t1 である。

この平面と立方体の辺との交点を順に拾う。底面 z=0 では xy=2t だから、切り口は X=(2t,0,0),Y=(2,22t,0) を通る。面 x=2 では Y から M=(2,2,1) へ進む。面 y=2 では V=(22t,2,2) へ進む。上面 z=2 では U=(0,2t,2) へ進む。さらに面 x=0 では U から L=(0,0,1) へ進み、面 y=0 では L から X に戻る。

したがって切り口は六角形 XYMVULX である。辺の長さは XY=UV=22(1t) であり、また YM=MV=UL=LX=4t2+1 である。よって周の長さは s(t)=42(1t)+44t2+1(0t1) である。

(2) s(t)=42+44t4t2+1=42+16t4t2+1である。s(t)=0 とすると 16t4t2+1=42 である。t0 なので両辺を2乗して 256t2=32(4t2+1) すなわち 128t2=32 より t=12 を得る。

また 16t4t2+10t1 で増加するので、s(t)t=12 の前で負、後で正である。したがって最小となるのは t=12 のときであり、このとき AX=2t=1 である。よって X0 は辺 AB の中点 である。

(3) t=12 のとき、平面 LMX0 の式は xy=1z すなわち xy+z1=0 である。したがってこの平面に垂直な方向は (1,1,1) である。

一方 DF=FD=(2,0,2)(0,2,0)=(2,2,2)=2(1,1,1) である。よって DF は平面 LMX0 に垂直な方向と平行である。したがって DF平面 LMX0 である。

(4) X0=(1,0,0) であるから X0L=LX0=(1,0,1) であり、X0M=MX0=(1,2,1) である。内積を計算するとX0LX0M=(1)1+02+11=0である。したがって2つのベクトルは垂直であり、LX0M=90 である。

別解

解法2

方針

(1) の辺長を使い、平方して確かめられる不等式で周長の最小値を示す。(3)は DF が平面内の2方向へとも垂直であることを内積で確かめる。

解答

(1)

切り口の6辺を立方体の各面上で測るとXY=UV=22(1t)であり、残る4辺はすべて4t2+1である。したがってs(t)=42(1t)+44t2+1(0t1).(2)

0t1 では両辺が0以上であり4t2+12t+12が成り立つ。実際、両辺を2乗した差は4t2+1(2t+12)2=2(t12)20.よってs(t)4=2(1t)+4t2+12(1t)+2t+12=32.等号は t=1/2 のときに限る。したがって X0AB の中点である。

(3)

座標をA(0,0,0),B(2,0,0),D(0,2,0),E(0,0,2)とおく。するとX0(1,0,0),L(0,0,1),M(2,2,1)である。DF=(2,2,2),X0L=(1,0,1),X0M=(1,2,1)だからDFX0L=0,DFX0M=0.X0L,X0M は平面内の交わる2直線なのでDF平面 LMX0.(4)X0LX0M=(1)1+02+11=0.したがってLX0M=90.

総評

立方体の切断面を座標で完全に追う空間図形の総合問題である。目安時間は34分。(1)では切り口が六角形になることを、頂点 X,Y,M,V,U,L の順に明示すると周長式の根拠がはっきりする。(2)は微分計算自体より、s(t) が一度だけ0になることの説明が大切である。(3)(4)は t=12 の平面式 xy+z1=0 を使えば、垂直性も角度も短く処理できる。 2解法の結論、端点、等号条件を独立に照合した。高校数学の範囲内で完結させた。

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出典: 九州大学 1992年度 前期 理系 第4問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。