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九州大学 1995年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第3問

次の問に答えよ.

(1) xの関数f1(x)=x,f2(x)=1xが与えられている.aを実数とするとき,g(a)=01f1(x)f2(x+a)dxを計算せよ.

(2) 上記のg(a)の値を最大にするaおよびそのときのg(a)の値を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安22

積分関数微分 絶対値の処理、場合分け、微分による最大最小

方針

f2(x+a)=1x+a なので、区間 0x1x+a の符号が変わるかどうかで a0a11<a<0 に分ける。各範囲で絶対値を外して積分し、得られた一次式または三次式の最大値を比較する。中央範囲では微分して候補を出し、端点値とも比べる。

解答

(1) g(a)=01x{1x+a}dx である。x+a の符号で場合分けする。

まず a0 のときは、0x1x+a0 である。したがって g(a)=01x(1xa)dx=1213a2=16a2 である。

次に a1 のときは、0x1x+a0 である。したがって g(a)=01x(1+x+a)dx=12+13+a2=56+a2 である。

最後に 1<a<0 のときは、x=a で符号が変わる。よって g(a)=0ax(1+x+a)dx+a1x(1xa)dx である。計算すると g(a)=a33a2+16 となる。

したがってg(a)={56+a2(a1),a33a2+16(1<a<0),16a2(a0)である。

(2) a0 では g(a)=16a216 である。a1 では g(a)=56+a213 である。 1<a<0 では g(a)=a212 である。したがってこの範囲内の増減は、1<a<1/2 で増加、1/2<a<0 で減少である。よって中央範囲での最大は a=12 のときである。

このとき g(12)=1+26 である。これは 1/3 より大きいので、全体の最大値も 1+26 である。最大にする aa=12 である。

別解

解法2

方針

積分値を先に展開せず、絶対値の符号から g(a) を直接求めて増減と最大を決める。

解答

(1)

まず導関数を求める。

ax ではa{1x+a}=sgn(x+a).したがって、端点では片側微分として扱えばg(a)={12(a<1),a212(1<a<0),12(a>0).実際、中央の区間ではg(a)=0axdxa1xdx=a212.g(0)=1/6 を基準に積分し、a=1,0 で連続につなぐとg(a)={56+a2(a1),a33a2+16(1<a<0),16a2(a0).(2)
増減は g(a) から直ちに分かる。全実数で増加から減少へ切り替わる点はa=12でありg(12)=1+26.したがって最大にする値はa=12.

総評

絶対値を含む積分を、符号の変わる位置で場合分けする問題。難度は標準で、目安時間は22分前後。1<a<0 のときだけ積分区間を2つに分ける必要がある。最大値では中央範囲の臨界点だけでなく、a1a0 の端での上限とも比較することが重要である。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、場合分け、図示範囲、途中計算まで確認した。

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出典: 九州大学 1995年度 後期 理系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。