方針
(1) は直線 上の方向ベクトル が、変換後も同じ直線方向にある条件を作る。 は同じ二次方程式の異なる2根になるので、解と係数の関係から傾きの積を出す。(2)は と に分け、 では底が同じなので指数 と を比較する。
解答
(1)
直線 がそれ自身に移るとは、方向ベクトル が、移った後も と平行であることを意味する。
行列 によってはに移る。これが と平行であるから である。整理すると となる。
同様に もこの二次方程式を満たす。 であり、 だから、 はこの二次方程式の2つの異なる解である。よって解と係数の関係より である。傾きの積が であるから、2直線 、 は直交する。
(2)
まず のときは となり、不等式は成り立たない。
以下 とする。このとき底 が同じなので、指数を比較すればよい。 であるから、条件は と同値である。 は正の整数なので、これは と同値である。 のとき、この条件は である。したがって で成り立つ。 のとき、 では で不適である。また なら であるから、 は成り立たない。
よって求める組は である。
別解
解法2
方針
対称行列の内積恒等式から異なる固有方向の直交を示す。指数不等式は指数だけを比較する。
解答
(1)
対称行列の内積を使う。
直線 、 の方向ベクトルを、それぞれ とする。不変直線なのでと書ける。もし なら、異なる2直線の方向ベクトルは一次独立だから となり、 に反する。よって である。
は対称行列なのでしたがって よりゆえに2直線は直交する。
(2)
では等号になる。 では なら 、すなわち である。 なら、 では等号であり、 ではなので不可能である。以上より
総評
前半は対称な2次行列が保つ2直線の直交性、後半は指数不等式の整数条件を扱う問題。難度は標準で、目安時間は20分前後。(1)では「直線がそれ自身に移る」を方向ベクトルの平行条件に直すことが重要である。(2)では を先に除き、 と を分けると、余計な試行錯誤を避けられる。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、場合分け、図示範囲、途中計算まで確認した。