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九州大学 1996年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

原点Oを中心とする半径1の球面をSとし,
P(13,13,13)S上の点とする.
Pを通る平面αに対してSαが交わってできる円周をCとする.
次の問いに答えよ.

(1) 平面α上での点PにおけるCの接線lは,
ベクトルOPに直交することを示せ.

(2) 球面Sと点Pで接する平面をβとする.
平面βxy平面とのなす角をθとして,cosθを求めよ.

(3) 平面αが点(32,0,0)を通り,
さらに直線lxy平面とのなす角が上で求めたθであるとする.
このとき,平面αの方程式を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安32

ベクトル図形と方程式 内積の利用座標設定、計算整理

方針

(1) は球面上を動く点の速度が半径方向に直交することを使う。(2) は接平面の法線 (1,1,1)xy 平面の法線から平面のなす角を出す。(3) は α の法線を (u,v,w) と置き、通過条件と、接線方向が二つの法線に直交すること、さらに直線と平面の角の条件を連立する。

解答

(1)
円周 C は球面 S 上にある。C 上を動く点を X とすると、球面の方程式は OX2=1 である。点 P における接線方向を v とすると、OX2 を点 P で動かしたときの一次の変化は 2OPv であり、球面上ではこれが 0 でなければならない。したがって OPv=0 である。よって接線 lOP に直交する。

(2)
P における球面の接平面 β は、半径 OP に垂直である。P=(1/3,1/3,1/3) だから x3+y3+z3=1 すなわち x+y+z=3 である。β の法線ベクトルは (1,1,1)xy 平面の法線ベクトルは (0,0,1) である。したがって二平面のなす角 θ についてcosθ=(1,1,1)(0,0,1)31=13である。

(3)
平面 α の法線ベクトルを (u,v,w) とする。α は点 P と点 A=(3/2,0,0) を通るので、同じ平面の方程式に代入して u+v+w3=32u である。よって v+w=12u を得る。

接線 l は、平面 α と接平面 β の交線である。したがってその方向ベクトルは、(u,v,w)(1,1,1) の両方に垂直な d=(vw, wu, uv) に平行である。

直線 lxy 平面とのなす角が (2) の θ であるから、d=(d1,d2,d3) とすると d12+d22d12+d22+d32=13 である。これを二乗して 2(d12+d22)=d32 となる。

ここで v+w=u/2 より u=2v+2w である。したがって d=(vw,2vw,v+2w) となる。角の条件へ代入すると 2{(vw)2+(2vw)2}=(v+2w)2 であり、整理して 9v2=0 を得る。よって v=0 である。さらに v+w=u/2 から u=2w で、w=0 なら法線ベクトルが零ベクトルになるため w0 である。

したがって α の法線は (2,0,1) に平行である。点 P を通るので 2x+z=213+13=3 である。よって求める平面は 2x+z=3 である。

別解

解法2

方針

接線の方向ベクトルを (p,q,r) と置き、球面の接線条件と直線・平面の角の条件を直接連立する。得られた接線方向と、平面 α 内のもう一本の方向から法線を決める。

解答

(1)
C 上の点 X ではOXOX=1.P で接線方向へ微小に動くとき、その方向ベクトルを d とすれば一次の変化は2OPd=0.したがって lOP である。

(2)
β の法線は OP に平行で、(1,1,1) を取れる。xy 平面の法線は (0,0,1) だからcosθ=13.(3)
l の方向ベクトルを (p,q,r) とする。(1) よりp+q+r=0.直線 lxy 平面とのなす角が θ だからp2+q2p2+q2+r2=13.二乗して 2(p2+q2)=r2 を得る。r=(p+q) を代入すると2(p2+q2)=(p+q)2,(pq)2=0.よって p=qr=2p であり、l の方向としてd=(1,1,2)を取れる。

A=(3/2,0,0) とすると、αP,A を通るのでPA=123(1,2,2)α 内の方向である。法線 (u,v,w)u+v2w=0,u2v2w=0を満たす。差を取ると v=0、さらに u=2w だから、法線は (2,0,1) に平行である。点 P を通ることから2x+z=3.

総評

球面の接線・接平面と空間ベクトルを扱う問題。目安時間は32分。(3) は条件が多いが、通過条件、接線方向、角度条件の三つを順番に式へ落とせばよい。直線と平面のなす角では、方向ベクトルの xy 平面への射影の長さを使う点がミスになりやすい。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、場合分け、図示範囲まで確認した。

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出典: 九州大学 1996年度 前期 理系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。