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九州大学 1999年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

mを2以上の自然数,eを自然対数の底とする.

(1) 方程式xexmex+m=0をみたす正の実数xの値はただ1つであることを示せ.
またその値をcとするとき,m1<c<mとなることを示せ.

(2) x>0の範囲でf(x)=ex1xmx=cで最小となることを示せ.

(3) amを(2)で求められるf(x)の最小値とするとき,limmlogammlogmを求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安18

指数・対数微分関数 グラフの概形微分による最大最小、はさみうち

方針

(1) は方程式の左辺を h(x) とおき,導関数の符号から h が一度下がってから上がることを示す。x=0 も解になるが,求めるのは正の解なので,0<x<m1 で負,x=m で正になることを使って,正の解が (m1,m) にただ一つあることを示す。(2) は f(x) の分子が同じ h(x) になる点を利用する。(3) は最小値を c で表し,m1<c<m から cm と同じ大きさであることを使って極限を計算する。

解答

(1) h(x)=xexmex+m=(xm)ex+m とおく。すると h(x)=ex+(xm)ex=(x+1m)ex である。ex>0 だから,h(x)0<x<m1 で減少し,x>m1 で増加する。

また h(0)=0 であり,0<x<m1 では h が減少するので h(x)<0(0<xm1) である。さらに h(m)=(mm)em+m=m>0. したがって中間値の定理より,(m1,m) に正の解が少なくとも一つ存在する。一方,x>m1 では h(x) は増加するので,この区間に解は高々一つである。よって正の解はただ一つである。その解を c とすると m1<c<m である。

(2) f(x)=ex1xm(x>0) とする。微分するとf(x)=exxm(ex1)mxm1x2m=xexm(ex1)xm+1=xexmex+mxm+1=h(x)xm+1. x>0 では分母 xm+1 は正であるから,f(x) の符号は h(x) の符号と同じである。(1) より h(x)<00<x<ch(x)>0x>c で成り立つ。したがって f(x)(0,c) で減少し,(c,) で増加する。

よって f(x)x=c で最小となる。

(3)

最小値を am=f(c) とする。ccecmec+m=0 を満たすので m(ec1)=cec. したがって ec1=cecm であり,am=ec1cm=ecmcm1. 対数をとると logam=clogm(m1)logc. よってlogammlogm=cmlogm1mm1mlogclogm.(1) より 11m<cm<1 であるから c/m1,したがって logc/logm1 である。また c/(mlogm)0 である。ゆえにlimmlogammlogm=1である。

別解

解法2

方針

最小値問題から逆に出発し、対数微分の符号を調べる。臨界点の方程式を x=m(1ex) と書くと、直線と上に凸でない曲線の交点として一意性と位置を確認できる。最後は臨界点方程式を最小値に代入して対数の主要項を取り出す。

解答

(1)
方程式はx=m(1ex)と同値である。右辺を r(x) とするとr(x)=mex>0,r(x)=mex<0.r(0)=0 で、正の範囲では直線 y=x と凹曲線 y=r(x) は高々もう1回しか交わらない。またh(m1)<0,h(m)>0より、その正の交点 c はただ1つでm1<c<m.(2)f(x)f(x)=exex1mx=xexm(ex1)x(ex1).分母は正で、分子は (1) の h(x) だから、c の前で負、後で正となる。従って x=c で最小。

(3)
m(ec1)=cec よりam=ecmcm1,logam=clogm(m1)logc.m1<c<m から c/m1, logc/logm1。従ってlimmlogammlogm=1.

総評

導関数の符号を二度使う問題で,所要時間は18分程度。(1) では h(0)=0 であることに注意が必要で,0 は解だが「正の解」には含まれない。h(0,m1) で減少し,(m1,) で増加することを明確に書けば,一意性と m1<c<m が同時に出る。(2) は f(x) の分子が (1) の左辺と一致することを見抜くのが得点源。(3) は amec/(mcm1) に変形してから対数を取ると,主要項が (m1)logc であることが見えやすい。 主解法と第2解法を別々に再計算し、条件範囲、端点、等号成立条件まで照合した。

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出典: 九州大学 1999年度 前期 理系 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。