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九州大学 2000年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

実数pqrを係数とする関数f(x)=px2+qx+rをここでは高々2次の関数とよぶことにする.
また,abcは異なる3つの実数とする.

(1) f(a)=1f(b)=0f(c)=0を満たす高々2次の関数f(x)を求めよ.

(2) 高々2次の関数f(x)g(x)f(a)=g(a),f(b)=g(b),f(c)=g(c)を満たすならばf(x)g(x)は同じ関数であることを示せ.

(3) h(x)=(xa)(xb)(xc)とすると,1h(x)=1h(a)(xa)+1h(b)(xb)+1h(c)(xc)であることを示せ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安15

関数数と式 文字消去恒等式比較、式変形

方針

(1)b,c で0になり a で1になる2次以下の関数を、(xb)(xc) の定数倍として作る。(2)は差 fg が3つの異なる実数で0になる高々2次関数であることから零関数と示す。(3)は右辺に h(x) を掛けたものが高々2次関数であることに注目し、x=a,b,c における値がすべて1になることを確認して(2)を適用する。

解答

(1) f(b)=0f(c)=0 であり、bc である。したがって求める高々2次の関数は f(x)=K(xb)(xc) と書ける。ただし K は定数である。さらに f(a)=1 より K(ab)(ac)=1 である。a,b,c は互いに異なるので (ab)(ac)0 であり、K=1(ab)(ac) である。よって f(x)=(xb)(xc)(ab)(ac) である。

(2) F(x)=f(x)g(x) とおく。f,g は高々2次の関数なので、F も高々2次の関数である。また仮定より F(a)=F(b)=F(c)=0 である。

もし F が零関数でないなら、高々2次の多項式が異なる3つの根 a,b,c をもつことになり、これは不可能である。したがって F は零関数である。よって f(x)=g(x) であり、2つは同じ関数である。

(3)
右辺に h(x) を掛けた関数をG(x)=h(x){1h(a)(xa)+1h(b)(xb)+1h(c)(xc)}とおく。h(x)=(xa)(xb)(xc) であるから、各項で1つの因子が消え、G(x) は高々2次の関数である。

ここで h(a)=(ab)(ac),h(b)=(ba)(bc),h(c)=(ca)(cb) である。したがって x=a を代入すると、G(a) では第1項だけが残り、G(a)=1 となる。同様に G(b)=1,G(c)=1 である。

定数関数 1 も高々2次の関数であり、a,b,cG と同じ値をとる。よって(2)より G(x)=1 である。両辺を h(x) で割れば1h(x)=1h(a)(xa)+1h(b)(xb)+1h(c)(xc)を得る。

別解

解法2(補間基底と部分分数の係数比較)

方針

3点で値を指定する基底多項式を作る。
(3)は部分分数の未知係数を、分母を払ってから
x=a,b,c を代入して直接決定する。

解答

(1)
b,c で0となるのでf(x)=K(xb)(xc).f(a)=1 よりf(x)=(xb)(xc)(ab)(ac).(2)
F=fg は高々2次で、異なる3点 a,b,c を根にもつ。
零多項式でない高々2次式は3個の異なる根をもてないから F=0
従って f=g である。

(3) 1h(x)=Axa+Bxb+Cxcとおく。両辺へ h(x) を掛けて x=a を代入すると1=A(ab)(ac)=Ah(a),従って A=1/h(a) である。同様にB=1h(b),C=1h(c).これを戻せば所要の等式を得る。

総評

難度は10段階中5、計算量は10段階中5。目安は15分。3点で値を指定すると高々2次関数が一意に決まる、という補間の考え方が主題である。(3)では両辺に h(x) を掛けたあと、直接展開せずに3点での値を比較すると短い。h(a)=(ab)(ac) などの値を明示し、分母が0でないことを異なる3実数の条件から確認すると答案が締まる。

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出典: 九州大学 2000年度 前期 文系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。