方針
係数行列の逆行列を求め、 を で明示する。整数条件は から が偶数、 から と読む。(2)では の範囲でこの合同条件を列挙する。(3)(4)では、任意の の倍数 に対して整数解をもつ条件を、 と から必要条件として調べ、 が十分であることを確認する。
解答
(1)
連立方程式はと表される。係数行列を とするとであり、行列式は である。したがって逆行列はである。
(2)
(1) よりである。すなわち である。 が整数となるためには が偶数であることが必要十分である。また が整数となるためには すなわち であることが必要十分である。 で偶数のものは である。それぞれについて の範囲で調べると、 である。したがって求める組は である。
(3)
たとえば とする。 がともに6の倍数なら、 は偶数であり、また なので も成り立つ。したがって(2)で得た整数条件を満たし、解 はともに整数である。よって条件を満たす正の整数 は存在する。
(4)
条件を満たす を考える。まず は の倍数の組である。このとき が整数でなければならないので、 は3の倍数である。
次に とすると が整数でなければならない。したがって は2の倍数である。
よって は2の倍数かつ3の倍数、すなわち6の倍数でなければならない。(3)で が条件を満たすことを示したので、最小のものは である。
別解
解法2
方針
逆行列とは別に、2本の式を加減して を消去法で求める。
そこから偶奇と3による剰余条件を読み、必要な周期を
特別な右辺 で決定する。
解答
(1) (2)
第1式から第2式を2倍したものを引くと なのでこれを第2式へ戻すとよって は偶数、かつ が必要十分である。
を順に調べて(3)
とすれば、 がその倍数のとき
は偶数で は3の倍数である。
よって常に は整数となり、条件を満たす は存在する。
(4)
から が整数なので 。
から が整数なので 。
よって が必要で、(3)より は十分である。
最小値は6である。
総評
逆行列による連立方程式の解表示と、整数条件の合同式処理を組み合わせる問題。難度は標準、計算量は中程度で、目安時間は16〜20分。(1)の逆行列は行列式6を忘れずに処理する。(2)では の整数条件から 偶数、 の整数条件から と分けて読むと列挙が安定する。(4)では任意の倍数 について成り立つ必要があるため、 と という特別な組を代入して必要条件を引き出すのが要点である。