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九州大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験 行列(問題が明示的に行列を扱う場合、または出題範囲が許す場合のみ)・図形と方程式理系数学 第5問(a)

座標平面上に点P(a,b)があり,
Pa12,b12の範囲を動く.
また,点Q(x,y)の座標は連立1次方程式AX=Bの解になっている.
ただし,A=13(2112)
X=(xy)
B=(1+a1+b)である.

(1)Pが原点Oにあるときの点Qの位置を点Rとする.
POのとき,RQOPの最大値を求め,
その最大値を与える点Pの全体を図示せよ.

(2) OQの最小値と,その最小値を与える点Pの座標を求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安30

行列図形と方程式 ベクトル成分計算、範囲評価、コーシー・シュワルツ

方針

まず連立方程式を解いて Qa,b で表す。(1) は R=(1,1) からの変位 (2a+b,a+2b) を使い、RQ2/OP2 を二次式の比として最大化する。(2) は OQ2(a,b) の二次式として、正方形領域 a,b1/2 上で最小化する。内部で0にできないことを確認し、境界を調べて最短点を決める。

解答

(1) A1=(2112)よりQ=(1+2a+b,1+a+2b),R=(1,1)である。したがってRQ2OP2=(2a+b)2+(a+2b)2a2+b2=94(ab)2a2+b29.等号は a=b のときに限る。よって最大値は 3 であり、最大値を与える点はa=b,0<a12を満たす線分上の点、すなわち原点を除く(12,12) と (12,12)を結ぶ線分である。

(2) u=a+b,v=abとおく。条件 a12, b12u+v1と同値である。またOQ2=(1+2a+b)2+(1+a+2b)2=2+2v+9u2+v22=92u2+12(v+2)2.固定した v に対しては u=0 で最小である。さらに 1v1 では
12(v+2)2v=1 で最小となる。よってu=0,v=1すなわちP(12,12)のときminOQ2=12.したがってminOQ=12.

別解

解法2(固有方向に分解)

方針

(1,1) 方向と (1,1) 方向へ分解する。線形変換の伸び率がそれぞれ3と1であることから比の最大値を出し、同じ座標で OQ2 も最小化する。

解答

(1) u=a+b,v=abとおくとOP2=u2+v22,RQ2=9u2+v22.したがってRQ2OP2=9u2+v2u2+v29.等号は v=0、すなわち a=b のときである。指定された正方形内で原点を
除いた対角線上が等号点で、最大値は 3 である。

(2)
またOQ2=92u2+12(v+2)2,u+v1.最小化にはまず u=0 とすればよい。そのとき 1v1 であり、
(v+2)2v=1 で最小である。ゆえに(u,v)=(0,1)すなわちP(12,12),minOQ=12.

総評

難度7、計算量7。目安時間は20〜26分。採点ポイントは、行列を解いて Q=(1+2a+b,1+a+2b) を出すこと、(1) で二次式の比を 9(2a2b)2/(a2+b2) と評価すること、(2) で正方形領域の境界まで確認することです。

誤りやすいのは、(2) で Q=O となる点 (1,1) をそのまま答えにしてしまうことです。この点は許された正方形の外にあります。また、(1) の最大値を与える点は直線 a=b 全体ではなく、指定された正方形内かつ PO の部分に限られます。

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出典: 九州大学 2003年度 前期 理系 第5問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。