方針
単位円上では が使える。直線への垂直性は、2つの方向を表す複素数の比が純虚数であることに言い換える。(1)は の共役が負になることを示し、添字を替える。(2)は が単位円上にあり、かつ同じ垂線上にあることを示す。(3)は中点 が垂線上かつ直線 上にあることを、商が実数である計算で確認する。
解答
(1)
単位円上の点については が成り立つ。
まず、複素数平面で2つの直線が垂直であることは、それぞれの方向を表す複素数の比が純虚数であることと同値である。したがって、点 から直線 に下ろした垂線上に点 があることは が純虚数であることと同値である。
ここで とすると である。この共役を取るとである。よってこの商は純虚数であり、 は から直線 に下ろした垂線上にある。
同じ計算を添字を入れ替えて行えば、 は から直線 に下ろした垂線上にも、 から直線 に下ろした垂線上にもある。したがって が示された。
(2)
まず であるから、 は円 上にある。
次に が から直線 に下ろした垂線上にあることを示す。 と書けるので である。この共役を取るとしたがってこの商は純虚数であり、 はその垂線上にある。 のとき、直線 に垂直で を通る直線は円 と およびもう1点で交わる。いま はその直線上かつ円 上にあり、 だから、そのもう1つの交点は である。
(3) とおく。 は(1)より、 は(2)の計算より、どちらも から直線 に下ろした垂線上にある。したがって中点 もこの垂線上にある。
あとは が直線 上にあることを示せばよい。 であるから である。よって とおく。
この共役を計算するとしたがって は実数であり、 は直線 上にある。
以上より は、直線 と、 からこの直線に下ろした垂線との交点である。したがって求める点は である。 の場合も、この式は問題文の解釈どおり を表す。
別解
解法2(垂心の鏡映)
方針
単位円上の弦の方向を偏角で捉えて が同じ高さ上にあることを示す。
(3)は、三角形の垂心を辺に関して反射した点が外接円上にあるという
円周角の幾何から直ちに結ぶ。
解答
とする。
(1) 弦 の方向角は
だから、
はこの弦に垂直である。添字を替えて同様に示せるので
は垂心である。
(2) より は単位円上にある。弦 の方向角はしたがって弦 と垂直である。 なら、
高さと円のもう一つの交点は である。
(3)
垂心 を直線 に関して反射した点を とする。
高さの足を とすれば は線分 の中点である。
また垂心の定義からよって対角の和が となるため は同一円周上にある。
は を通る高さ上の第2交点なので、(2)の一意性から 。
したがって高さの足 はである。 の場合も同じ解釈になる。
総評
難度7、計算量6。目安時間は
26〜30分。
主題は複素数平面・図形と方程式である。解法1では誘導に沿った標準的な答案を、解法2では
異なる見方から全小問を再構成した。採点では、途中の必要条件を十分条件まで戻すこと、
場合分けの境界・等号条件・定義域を明記することが重要である。