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九州大学 2004年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

複素数平面上に複素数z=cosθ+isinθ (0<θ<180)をとり,
α=z+1β=z1とおく.

(1) β=2sin(θ2)を示せ.

(2) argβ=θ2+90を示せ.
ただし,0argβ<360とする.

(3) θ=60とする.
9つの複素数αmβn (m,n=1,2,3)の虚部の最小値を求め,
その最小値を与える(m,n)のすべてを決定せよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

複素数平面三角関数 複素数の極形式、三角比の利用数え上げ

方針

z は単位円上の点なので、z1z+1 を半角の極形式で表すのが中心である。z1=eiθ1eiθ/2 でくくると、長さと偏角が同時に読める。θ=60 では αβ の絶対値・偏角を先に固定し、αmβn の絶対値 (3)m と偏角 30m+120n 度から9通りの虚部を表で比較する。

解答

(1) β=z1=(cosθ1)+isinθ であるから、β2=(cosθ1)2+sin2θ=cos2θ2cosθ+1+sin2θ=22cosθ.半角公式 1cosθ=2sin2θ2 を用いると 22cosθ=4sin2θ2 である。0<θ<180 より 0<θ2<90 なので sinθ2>0 である。したがって β=2sinθ2 である。

(2) z=cosθ+isinθ と書けるので、β=cosθ1+isinθ=2sin2θ2+i2sinθ2cosθ2=2sinθ2(sinθ2+icosθ2).ここでcos(θ2+90)=sinθ2,sin(θ2+90)=cosθ2であるから、β=2sinθ2{cos(θ2+90)+isin(θ2+90)}.(1)より係数 2sinθ2 は正であり、また 90<θ2+90<180 である。したがって指定された範囲 0argβ<360argβ=θ2+90 である。

(3) θ=60 とする。まずα=z+1=(12+i32)+1=32+i32であるから、α=3,argα=30 である。また(1),(2)より β=2sin30=1,argβ=120 である。

よってαmβn=(3)m,arg(αmβn)=30m+120n()である。虚部は (3)msin(30m+120n) で求められる。9通りを並べるとn=1n=2n=3m=132332m=20332332m=333233233である。したがって虚部の最小値は 332 であり、その最小値を与える組は (m,n)=(2,2),(3,1),(3,2) である。

α=z+1β=z1

総評

難度5、計算量5。目安時間は16〜20分。前半は半角公式を使った極形式の整理が本体で、β の正負確認まで書くと答案が安定する。(3)は暗算で最小値だけを探すより、絶対値と偏角を分けて9通りの虚部を表にする方がミスが少ない。特に (m,n)=(3,1),(3,2) は絶対値が大きいため、偏角の符号を落とすと最小値の組を欠かしやすい。

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出典: 九州大学 2004年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。