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九州大学 2001年度 前期日程 第2次学力試験 複素数平面・図形と方程式理系数学 第4問(a)

複素数平面上の点zを考える.

(1) 実数acと複素数bb2ac>0をみたすときazzˉ+bˉz+bzˉ+c=0をみたす点za0のとき,どのような図形を描くか.
ただし,zˉzに共役な複素数を表す.

(2) 0でない複素数dと複素数平面上の異なる2点pqに対してd(zp)(zˉqˉ)=dˉ(zq)(zˉpˉ)をみたす点zはどのような図形を描くか.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20

複素数平面図形と方程式 実部虚部比較、円の性質軌跡

方針

(1) は文系4(a)と同じく平方完成で円を得る。(2)では右辺が左辺の共役になっていることを利用し、d(zp)(zq) が実数である条件に直す。zq では d(zp)/(zq) が実数であることと同値なので、2点 p,q を見込む角が一定になる。d が実数なら見込む角は0または π で直線、実数でなければ一定角を保つ円になる。

解答

(1) a0 とする。与式 azz+bz+bz+c=0 を平方完成すると az+b2=b2ac となる。仮定より右辺は正であるから z+ba=b2aca である。したがって点 z の描く図形は 中心 ba,半径 b2aca の円である。

(2) (zp)(zq) の共役は (zp)(zq)=(zq)(zp) である。したがって与式は d(zp)(zq) が実数であることと同値である。 zq のとき、両辺を zq2 で割ると dzpzq が実数である、という条件になる。これは (zp)/(zq) の偏角が一定であることを表す。すなわち、点 z から2点 p,q を見る角が一定である。 d が実数のときは、(zp)/(zq) も実数である。これは z,p,q が一直線上にあることを意味する。したがって図形は2点 p,q を通る直線である。 d が実数でないときは、点 p,q を見込む角が0でも π でもない一定角である。一定の角で線分 pq を見込む点の軌跡は、p,q を通る円である。なお z=pz=q も元の方程式を満たすので、円は2点 p,q を通る。

よって、d が実数なら2点 p,q を通る直線、d が実数でないなら2点 p,q を通る円である。

別解

解法2

方針

(2)w=(zp)/(qp)=X+iY と正規化し、
2点 p,q0,1 へ移す。実部・虚部の方程式を平方完成すれば、
d の実部・虚部から直線と円を明示できる。

解答

(1)
両辺を a 倍してaz+b2=b2acとする。右辺は正だからz+ba=b2acaであり、中心 b/a の円である。

(2)
qp0 なのでw=zpqp=X+iYとおく。また d=u+vi とする。元の式は
dw(w1) が実数であることと同値である。w(w1)=X2X+Y2iYだから条件はv(X2X+Y2)uY=0.v=0 なら u0 より Y=0 である。
これは z,p,q が一直線上にある条件で、軌跡は直線 pq である。

v0 なら(X12)2+(Yu2v)2=u2+v24v2.これは w=0,1、したがって z=p,q を通る円である。

総評

複素数方程式から円・直線の軌跡を読み取る問題。難度は標準上位、計算量は中程度で、目安時間は18〜22分。(1)の平方完成は基本だが、中心が b/a になる点と半径に a が出る点を落としやすい。(2)は、式を割って d(zp)/(zq) が実数である条件に直すと幾何的意味が見える。d が実数のときだけ直線になり、それ以外では一定角の円になるので、場合分けを明確に書くことが得点につながる。

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出典: 九州大学 2001年度 前期 理系 第4問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。