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九州大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験 複素数平面・図形と方程式理系数学 第4問(b)

0<a<1である定数aに対し,複素数平面上でz=t+ai (tは実数全体を動く) が表す直線をlとする.
ただし,iは虚数単位である.

(1) 複素数zl上を動くとき,z2が表す点の軌跡を図示せよ.

(2) 直線lを,原点を中心に角θだけ回転移動した直線をmとする.
mと(1)で求めた軌跡との交点の個数をsinθの値で場合分けして求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

複素数平面図形と方程式 軌跡回転・拡大判別式

方針

z=t+ai とおいて z2 の実部・虚部を計算し、t を消去して放物線を得る。回転後の直線は、元の直線に戻したときの虚部が a であることから方程式を立てる。放物線と直線を連立し、sinθ の値で二次方程式の判別式と一次式に退化する場合を分ける。

解答

(1) z=t+ai とおくと z2=(t+ai)2=t2a2+2ati である。z2=X+iY とおけば X=t2a2,Y=2at である。したがって t=Y2a を消去して X=Y24a2a2 を得る。

よって軌跡は、頂点 (a2,0)、軸が X 軸で、X 軸の正の向きに開く放物線である。

(2)
X+iY が回転後の直線 m 上にあることは、これを角 θ だけ戻した点が直線 l 上にあることと同値である。したがって Im{(X+iY)(cosθisinθ)}=a であり、Xsinθ+Ycosθ=am の方程式である。

(1) の放物線 X=Y24a2a2 を代入すると (Y24a2a2)sinθ+Ycosθ=a である。 sinθ0 のとき、これは Y の二次方程式であり、その判別式は正の定数倍を除いて 1sinθa である。したがって、sinθ<a なら2点、sinθ=a なら1点、sinθ>a なら0点である。

ただし sinθ=0 のときは二次方程式ではなく Ycosθ=a となり、cosθ=±1 なので放物線と1点で交わる。

以上より交点の個数は{2(sinθ<a, sinθ0),1(sinθ=0 または sinθ=a),0(sinθ>a)である。特に sinθ<0 のときは第1の場合に含まれ、2点で交わる。

別解

解法2(平方完成による交点判定)

方針

放物線と回転後の直線を連立した式を Y について平方完成する。二次方程式が退化する sinθ=0 を先に分ける。

解答

(1) z2=(t2a2)+2atiより、z2=X+iY の軌跡はX=Y24a2a2.(2)
回転後の直線 mXsinθ+Ycosθ=a.sinθ=0 なら Y=±a となり、放物線との交点は1個である。

sinθ0 のとき放物線を代入し、Y の二次方程式として整理すると(sinθ)Y24a2(cosθ)Y4a3(asinθ1)=0.判別式 DD4=4a3(asinθ).よって交点数は{2(1sinθ<0,  0<sinθ<a),1(sinθ=0, a),0(a<sinθ1).

総評

難度7、計算量6。目安時間は16〜22分。採点ポイントは、z2 の軌跡を放物線として出すこと、回転した直線の方程式 Xsinθ+Ycosθ=a を正しく立てること、sinθ=0 で二次方程式が一次式に退化する点を別に扱うことです。

誤りやすいのは、0<sinθ の場合だけで答えてしまうことです。問題は sinθ の値で場合分けするので、sinθ<0sinθ=0 も落とさないようにします。判別式は 1sinθ/a に対応するため、接するときは sinθ=a です。

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出典: 九州大学 2003年度 前期 理系 第4問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。