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九州大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験 確率・積分理系数学 第4問(c)

座標平面上に(0,0),(1,0),(1,1),(0,1)を頂点とする正方形がある.
ボールはこの正方形の中のすべての点に同様に確からしく落ちて,
yx(ax)の部分に落ちれば当たりとする.
ただし,0<a2とする.

(1) ボールを1回落とす.当たる確率を求めよ.

(2) 1回目はa=12,2回目はa=32として,
ボールを2回落とす.1回だけ当たる確率を求めよ.

(3) aの値を変えずにボールを3回落とす.
少なくとも1回は当たる確率が1927以上であり,
当たりの数の期待値が32以下になるようなaの値の範囲を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20

確率積分方程式・不等式 面積計算、独立性の利用、範囲評価

方針

当たる確率は単位正方形内で 0\neqqyx(ax) を満たす部分の面積である。0<a1 では正になる範囲が 0xa1<a2 では正方形の幅全体 0x1 を積分する。(2)(3) は独立試行として、1回だけ当たる確率、少なくとも1回当たる確率、期待値を当たり確率 p で表す。

解答

(1)
当たりの確率を p(a) とする。単位正方形の面積は1なので、求める確率は 0yx(ax) となる部分の面積である。

まず 0<a1 のとき、x(ax)0 となるのは 0xa である。したがってp(a)=0ax(ax)dx=[a2x213x3]0a=a36.次に 1<a2 のとき、正方形内では 0x1 を考えればよく、この範囲で x(ax)0 である。また最大値も1以下である。よってp(a)=01x(ax)dx=a213.したがってp(a)={a36(0<a1),a213(1<a2)である。

(2)
(1) よりp(12)=148,p(32)=3413=512である。2回の試行は独立なので、1回だけ当たる確率は148(1512)+(1148)512=148712+4748512=121288.(3)
当たり確率を p とする。3回落として少なくとも1回当たる確率は 1(1p)3 である。また当たりの数の期待値は 3p である。条件は 1(1p)31927,3p32 である。

第1の不等式は (1p)3827 であり、0p1 なので 1p23 すなわち p13 である。第2の不等式は p12 である。したがって 13p12 となればよい。

(1) の式を見ると、0<a1 では p(a)1/6 なので条件を満たさない。したがって 1<a213a21312 を解けばよい。これより 43a53 である。

別解

解法2(確率を先に逆算)

方針

面積から1回の当たり確率 p(a) を求める。(3) は二項分布の条件を先に 1/3p1/2 へ直し、単調な p(a) を逆算する。

解答

(1)
単位正方形内で放物線の下にある面積を積分するとp(a)={0ax(ax)dx=a36(0<a1),01x(ax)dx=a213(1<a2).(2)p(12)=148,p(32)=512.したがって1回だけ当たる確率は148712+4748512=121288.(3)
3回のうち少なくとも1回当たる確率と期待値の条件は1(1p)31927,3p32.よって13p12.0<a1 では p16 なので不可能である。
1<a213a21312を解き、43a53.

総評

難度6、計算量6。目安時間は15〜20分。採点ポイントは、当たり確率を面積として正しく積分すること、a=1 を境に積分範囲を変えること、(3) で確率条件をまず p の範囲に直してから a に戻すことです。

誤りやすいのは、1<a2 のときも 0xa で積分してしまうことです。ボールは単位正方形内に落ちるので、x の範囲は最大でも [0,1] です。また期待値は二項分布の平均として 3p とすぐ出せるため、個別の場合分けより先に p で整理すると計算が軽くなります。

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出典: 九州大学 2003年度 前期 理系 第4問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。