方針
当たる確率は単位正方形内で 0\neqqy≦x(a−x) を満たす部分の面積である。0<a≦1 では正になる範囲が 0≦x≦a、1<a≦2 では正方形の幅全体 0≦x≦1 を積分する。(2)(3) は独立試行として、1回だけ当たる確率、少なくとも1回当たる確率、期待値を当たり確率 p で表す。
解答
(1)
当たりの確率を p(a) とする。単位正方形の面積は1なので、求める確率は 0≦y≦x(a−x) となる部分の面積である。
まず 0<a≦1 のとき、x(a−x)≧0 となるのは 0≦x≦a である。したがってp(a)=∫0ax(a−x)dx=[2ax2−31x3]0a=6a3.次に 1<a≦2 のとき、正方形内では 0≦x≦1 を考えればよく、この範囲で x(a−x)≧0 である。また最大値も1以下である。よってp(a)=∫01x(a−x)dx=2a−31.したがってp(a)=⎩⎨⎧6a32a−31(0<a≦1),(1<a≦2)である。
(2)
(1) よりp(21)=481,p(23)=43−31=125である。2回の試行は独立なので、1回だけ当たる確率は481(1−125)+(1−481)125=481⋅127+4847⋅125=288121.(3)
当たり確率を p とする。3回落として少なくとも1回当たる確率は 1−(1−p)3 である。また当たりの数の期待値は 3p である。条件は 1−(1−p)3≧2719,3p≦23 である。
第1の不等式は (1−p)3≦278 であり、0≦p≦1 なので 1−p≦32 すなわち p≧31 である。第2の不等式は p≦21 である。したがって 31≦p≦21 となればよい。
(1) の式を見ると、0<a≦1 では p(a)≦1/6 なので条件を満たさない。したがって 1<a≦2 で 31≦2a−31≦21 を解けばよい。これより 34≦a≦35 である。
別解
解法2(確率を先に逆算)
方針
面積から1回の当たり確率 p(a) を求める。(3) は二項分布の条件を先に 1/3≦p≦1/2 へ直し、単調な p(a) を逆算する。
解答
(1)
単位正方形内で放物線の下にある面積を積分するとp(a)=⎩⎨⎧∫0ax(a−x)dx=6a3∫01x(a−x)dx=2a−31(0<a≦1),(1<a≦2).(2)p(21)=481,p(23)=125.したがって1回だけ当たる確率は481⋅127+4847⋅125=288121.(3)
3回のうち少なくとも1回当たる確率と期待値の条件は1−(1−p)3≧2719,3p≦23.よって31≦p≦21.0<a≦1 では p≦61 なので不可能である。
1<a≦2 で31≦2a−31≦21を解き、34≦a≦35.
総評
難度6、計算量6。目安時間は15〜20分。採点ポイントは、当たり確率を面積として正しく積分すること、a=1 を境に積分範囲を変えること、(3) で確率条件をまず p の範囲に直してから a に戻すことです。
誤りやすいのは、1<a≦2 のときも 0≦x≦a で積分してしまうことです。ボールは単位正方形内に落ちるので、x の範囲は最大でも [0,1] です。また期待値は二項分布の平均として 3p とすぐ出せるため、個別の場合分けより先に p で整理すると計算が軽くなります。
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出典: 九州大学 2003年度 前期 理系 第4問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。