Evolton

九州大学 2005年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

実数xに対して,[x]xを超えない最大の整数を表す.
例えば,[32]=1[2]=2である.
このとき,0<θ<πとして次の問いに答えよ.
ただし,必要ならsinα=122となる角α
(0<α<π2)を用いてよい.

(1) 不等式log2[52+cosθ]1を満たすθの範囲を求めよ.

(2) 不等式[32+log2sinθ]1を満たすθの範囲を求めよ.

(3) 不等式
log2[52+cosθ][32+log2sinθ]
を満たすθの範囲を求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安18

指数・対数三角関数方程式・不等式 場合分け、範囲評価、絶対値の処理

方針

(1) ,(2) は文系第3問と同様に、床関数の不等式を実数不等式へ戻して三角関数の範囲を求める。
(3) は左辺 log2[52+cosθ] の値が、床関数の値 1,2,3 に応じて 0,1,log23 になることを利用する。右辺は高々 1 なので、左の床関数が 3 の場合を除外し、床関数が 2 の場合と 1 の場合を分けて右辺の必要条件を調べる。

解答

(1) 0<θ<π では 1<cosθ<1 であるから、32<52+cosθ<72 である。したがって [52+cosθ] の値は 1,2,3 のいずれかである。 log2[52+cosθ]1[52+cosθ]2 と同値である。これは 52+cosθ<3 すなわち cosθ<12 である。よって π3<θ<π である。

(2) [X]1X1 と同値である。したがって [32+log2sinθ]132+log2sinθ1 と同値である。よって log2sinθ12 であり、sinθ12 となる。0<θ<π より、π4θ3π4 である。

(3)
まず L=[52+cosθ] とおくと、L1,2,3 のいずれかである。また 0<sinθ1 より log2sinθ0 なので [32+log2sinθ]1 である。 L=3 のとき、左辺は log23 であり、これは 1 より大きい。一方で右辺は高々 1 なので、この場合は不可能である。 L=2 のとき、左辺は log22=1 である。したがって右辺が 1 以上であることが必要十分である。これは (2) と同じく sinθ12 である。さらに L=2252+cosθ<3 すなわち 12cosθ<12 であり、π3<θ2π3 である。この範囲では sinθ32>12 なので、全体が条件を満たす。 L=1 のとき、左辺は 0 である。したがって右辺が 0 以上であればよい。すなわち [32+log2sinθ]0 であり、これは 32+log2sinθ0 と同値である。よって sinθ232=122 である。また L=152+cosθ<2 すなわち cosθ<12 なので、2π3<θ<π である。問題文の αsinα=122,0<α<π2 で定めると、この場合の範囲は 2π3<θπα である。

以上を合わせると π3<θπα である。

総評

床関数を含む不等式の比較問題で、目安時間は18分程度。文系第3問と似ているが、(3) は 0 を挟む条件ではなく左右を直接比較するため、左側の床関数が 2 の場合も解に含まれる。L=3 は左辺が 1 を超えるので最初に除外すると整理しやすい。端点では cosθ=12 が除外、cosθ=12L=2 側で含まれ、最後の πα も含まれる。

冊子PDFで見る九大の指数・対数の問題で問題集を作る

出典: 九州大学 2005年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。