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九州大学 2006年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

次の問いに答えよ.
ただし,limxlogxx=0であること,
また,eは自然定数の底で,e<3であることを用いてよい.

(1) 自然数nに対して,
方程式logxx=13nx>0の範囲にちょうど2つの実数解をもつことを示せ.

(2) (1)の実数解をαnβn (αn<βn)とするとき,
1<αn<e1nne<βnが成り立つことを示せ.
また,limnαnを求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安10

指数・対数微分関数 増減表、はさみうち、極限計算

方針

関数 h(x)=logx/x の符号と増減をまず完全に整理する。0<x<1 では左辺が負なので解がなく、x=1 から最大点 x=e までの増加区間と、x=e 以後の減少区間でそれぞれ1解ずつあることを示す。評価では、e<3h(e)>1/(3n)h(e1/n)>1/(3n)h(ne)>1/(3n) の確認に使い、単調性の向きに注意して αnβn の範囲を決める。最後は 1<αn<e1/n からはさみうちで極限を求める。

解答

(1) h(x)=logxx とおく。0<x<1 では logx<0 であるから h(x)<0 であり、右辺 1/(3n) は正なので、この範囲には解はない。 x>0h(x)=x1xlogxx2=1logxx2 である。したがって h(x)0<x<e で増加し、x>e で減少する。また h(1)=0,h(e)=1e,limxh(x)=0 である。

ここで e<3 より 1e>1313n が成り立つ。よって増加区間 (1,e) では、値が 0 から 1/e まで増えるので、方程式 logxx=13n はただ1つの解をもつ。また減少区間 (e,) では、値が 1/e から 0 に近づくので、ここにもただ1つの解をもつ。以上より、x>0 の範囲に解はちょうど2つある。

(2)

(1) より、小さい方の解 αn(1,e) にある。さらに h(e1/n)=loge1/ne1/n=1ne1/n である。e1/ne<3 だから 1ne1/n>13n となる。h(x)(1,e) で増加し、h(1)=0<1/(3n)h(e1/n)>1/(3n) であるから、交点は 1e1/n の間にある。したがって 1<αn<e1/n である。

次に大きい方の解 βn を考える。nee であり、h(ne)=log(ne)ne=1+lognne である。これが 1/(3n) より大きいことは 1+lognne>13n すなわち 3(1+logn)>e と同値である。自然数 n について logn0 であり、e<3 だから、この不等式は成り立つ。 h(x)(e,) で減少する。したがって x=ne でまだ右辺より大きいなら、右辺と等しくなる点はその右側にある。ゆえに ne<βn である。

最後に 1<αn<e1/n で、e1/n1 であるから、はさみうちにより limnαn=1 である。

総評

難度5、計算量5。対数関数の増減と指定された評価を組み合わせる標準的な証明問題である。得点差が出るのは、0<x<1 に解がないこと、x=e を境に単調性が変わること、減少区間では値比較から解の位置が右側になることを順に書けるかである。h(ne)>1/(3n) の確認では、3(1+logn)>e まで変形して e<3logn0 を使うと見通しがよい。試験時間の目安は10分前後で、増減表と不等式評価を分けて整理すれば大きな計算負担はない。

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出典: 九州大学 2006年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。