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九州大学 2007年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第4問

1つのさいころを振り偶数の目が出たら持ち点を2倍にし,
奇数の目が出たら持ち点を0.5倍して小数点以下を切り捨てる.
このとき以下の問いに答えよ.

(1) 初めの持ち点を10点とする.
さいころを7回投げた後に持ち点が50点以上である確率Pを求めよ.

(2) 初めの持ち点を3点とする.
さいころを5回投げた後に持ち点が5点以上である確率Qを求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安25

確率 状態分類数え上げ、計算整理

方針

さいころの目そのものではなく偶奇だけが影響するため,各回は確率 1/2 の「倍にする」と「半分にして切り捨てる」の2操作として扱う。切り捨てがあるので偶数の回数だけでは最終点が決まらず,途中の点数分布を更新する必要がある。各回の点数ごとの個数を表で管理し,最後に指定点以上の個数を合計して 2n で割る。

解答

(1)

偶数が出る確率,奇数が出る確率はいずれも 12 である。したがって7回の操作は,それぞれ E:s2s,O:ss2 のどちらかを行うものとして数えればよい。全事象は 27=128 通りである。

初期点10から,各回後の点数分布を同じ点数ごとにまとめると,7回後は点数0145162064803201280個数1614201472812071となる。例えば,途中で同じ点数に合流する場合があるため,単に偶数の出た回数だけでは分類できない。

50点以上であるのは 64,80,320,1280 の場合であり,その個数は 1+20+7+1=29 である。よって P=29128 である。

(2)

同様に,初期点3から5回操作する。全事象は 25=32 通りである。5回後の点数分布は点数0146162496個数12545141となる。

5点以上であるのは 6,16,24,96 の場合であり,その個数は 5+1+4+1=11 である。したがって Q=1132 である。

切り捨てがあるため操作順が効く。各段階で「点数ごとの経路数」を更新する。

別解

解法2

方針

偶数操作を E、奇数操作を O と書く。(1)は偶数が5回以上なら必ず50点以上で、偶数4回以下なら到達しないことを示して二項係数で数える。(2)は偶数4回以上の列に加え、偶数3回・奇数2回の10列だけを直接評価する。

解答

(1)

固定した個数の E,O の順序を入れ替えるときOE(s)=2s2s=EO(s)である。したがって、同じ個数なら O を前へ移すほど最終点は小さくなる。

偶数が5回、奇数が2回の列で最小なのは OOEEEEE であり、その最終点は1210225=64である。よって偶数が5回以上なら必ず50点以上になる。

一方、切り捨てを無視すれば最終点を過大評価する。偶数が4回以下なら最終点10243=20<50である。したがって50点以上となるのは偶数が5回以上の場合に限る。有利な偶奇列は(75)+(76)+(77)=21+7+1=29通りでありP=2927=29128.(2)

偶数が4回または5回なら、どの順序でも最終点は5以上である。その列数は(54)+(55)=6.偶数3回・奇数2回の10列を調べる。E,O を左から作用順に書くと、条件を満たすのはEEEOO,EEOEO,EEOOE,EOEEO,EOEOEの5列で、いずれも最終点は6である。他の5列は5未満になる。

よって有利な列は 6+5=11 通りでありQ=1125=1132.

総評

難度6,計算量6。偶奇だけを見ればよい点は単純だが,奇数時の切り捨てがあるため,最終点は「偶数が何回出たか」だけでは決まらない。各回ごとに同じ点数へ合流する経路を合算していくのが最も安全である。答案では確率表より個数表で書くと,分母が 2725 にそろって確認しやすい。目安時間は20分から25分。

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出典: 九州大学 2007年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。