方針
直角二等辺三角形は相似で大きさに依存しないため,座標を置いてよい.Aを原点,ABとACを座標軸に取り,M,P,Q,Rを順に求める.(1)はとの内積から余弦を出す.(2)はとしてを計算し,の余弦と比べる.角がの範囲にあることを確認して,余弦の大小と角の大小が逆になることを使う.
解答
(1)
直角二等辺三角形の大きさは答えに影響しないので, とおく.このとき辺BCの中点は である.PはAMをに内分する点,つまりを満たす点なので である.
直線BCの方程式はであり,これに平行でPを通る直線は である.したがって,辺ABとの交点Q,辺ACとの交点Rは である.
よってである.内積と長さは であり,またである.したがってである.
(2) とおく.(1)よりであるからである.
一方, なので である.また だからである.
ここで を確認する.実際,両辺は正であり,平方して である.ももの角であり,この範囲では余弦が小さいほど角は大きい.よって である.
直角二等辺三角形の配置
別解
解法2
方針
相似性を使って とおく.直角三角形の斜辺の中点なので であり,内分比から となる.相似な三角形 から ,さらに対称性から を得る. と に沿う直交単位ベクトルで を表し,角を比較する.
解答
(1)
図形の大きさは角に影響しないので とする.三角形 は を直角とする直角三角形で, は斜辺 の中点だからである.また より なので三角形 と は相似で,相似比はである. だから である.二等辺三角形の対称性により は の中点であり,となる.
から へ向かう単位ベクトルを , から へ向かう単位ベクトルを とする.すると であり,したがってよって(2)
, とおく. は と平行で,向きは の向きだからゆえに一方,両辺は正でだから である. はともに と の間にあり,この範囲で余弦は減少する.したがってである.
総評
難度4,計算量4,目安時間15分.座標法と,相似・斜辺中点・直交単位ベクトルを使う幾何法の2解法を収録した.内分比から を正しく読み,(2)では余弦の大小と角の大小が逆になる範囲を明示することが要点である.図で と対称性を確認できる.