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九州大学 2008年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

いくつかの半径3の円を,半径2の円Qに外接し,かつ,互いに交わらないように配置する。
このとき,次の問いに答えよ。

(1) 半径3の円の1つをRとする。
Qの中心を端点とし,円Rに接する2本の半直線のなす角をθとおく。
ただし,0<θ<πとする。
このとき,sinθを求めよ。

(2) π3<θ<π2を示せ。

(3) 配置できる半径3の円の最大個数を求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

図形と方程式三角関数 円の性質三角比の利用、範囲評価

方針

Q の中心から半径3の円 R の中心までの距離は外接より5である。中心から引いた接線と半径は直交するので,角 θ の半分を含む直角三角形で sin(θ/2)=3/5 を得る。(3)では半径3の円の中心が半径5の円周上に並び,隣り合う中心角が少なくとも θ 必要であることを使い,5 個が不可能で 4 個が可能であることをそれぞれ示す。

解答

(1)

Q の中心を O,円 R の中心を S とする。2円は外接し,半径がそれぞれ2と3なので OS=2+3=5 である。点 O から円 R に引いた接線の接点を T とすると,STOT であり,ST=3 である。

2本の接線は OS に関して対称なので,TOS=θ/2 である。直角三角形 OST より sinθ2=STOS=35,cosθ2=45 である。したがってsinθ=2sinθ2cosθ2=23545=2425である。

(2)

(1) よりcosθ=cos2θ2sin2θ2=1625925=725>0である。0<θ<π だから θ<π2 である。

また cosθ=7/25<1/2=cos(π/3) であり,余弦は (0,π) で減少するので θ>π3 である。よって π3<θ<π2 が示された。

(3)

配置された半径3の円の中心は,すべて Q の中心 O から距離5の円周上にある。隣り合う2つの半径3の円が交わらないためには,それらの中心間距離が少なくとも6でなければならない。

中心角を φ とすると,中心間距離は 25sin(φ/2) である。したがって 10sinφ26 すなわち sinφ235 である。0<φπ では正弦が増加する範囲で考えればよいので,隣り合う中心角は少なくとも θ である。

ここで cosθ=725 であり,cos2π5=514>725 である。余弦は (0,π) で減少するから θ>2π5 である。もし5個配置できるなら,中心角の合計が 2π である一周の中に,少なくとも 5θ>2π が必要となり矛盾する。したがって5個以上は配置できない。

一方,4個なら中心を O のまわりに90度ずつ離して置けばよい。このとき隣り合う中心角は π/2 であり,(2)より θ<π/2 だから中心間距離は6より大きく,円どうしは交わらない。よって最大個数は 4 である。

半径3の円を4個置く実現例。各中心は O から距離5にある。

総評

難度5,計算量4。接線と半径が直交する直角三角形から半角を読むのが出発点である。(2)は sinθ だけでなく cosθ も出しておくと,角度範囲の比較が明確になる。(3)では θ>π/3 だけでは5個を排除できないため,θ>2π/5 まで強める必要がある。最後に4個の実現例を述べて,上限だけで終わらないようにする。12分程度で取り切りたい標準的な円配置問題である。

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出典: 九州大学 2008年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。