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九州大学 2011年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

放物線y=x2上の点P(t,t2)から直線y=xへ垂線を引き,交点をHとする。
ただし,t>1とする。
このとき,以下の問いに答えよ。

(1) Hの座標をtを用いて表せ。

(2) Pを通りy軸に平行な直線と直線y=xとの交点をRとするとき,
三角形PRHの面積をtを用いて表せ。

(3) x1の範囲において,
放物線y=x2と直線y=xおよび線分PHとで囲まれた図形の面積をS1とするとき,
S1tを用いて表せ。

(4) 放物線y=x2と直線y=xで囲まれた図形の面積をS2とする。
S1=S2であるとき,tの値を求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

微分積分図形と方程式 接線・法線面積計算、式変形

方針

垂線は直線 y=x と直交するので傾き 1 の直線として書き、H を連立で求める。三角形 PRH は座標の差から面積を直接出す。面積 S1 は、x=1 から x=t までは放物線と直線 y=x の差、x=t から Hx 座標までは線分 PH と直線 y=x の差を積分する。最後は S2=1/6 と比較し、t>1 の条件で根を選ぶ。

解答

(1)

直線 y=x の傾きは 1 であるから、これに垂直な直線 PH の傾きは 1 である。点 P(t,t2) を通るので、PH の方程式は yt2=(xt) すなわち y=t2+tx である。これと y=x を連立すると x=t2+tx より x=t2+t2 である。したがって H(t2+t2,t2+t2) である。

t>1 の代表的な配置。S1x=t で上側の境界が変わる。

(2) P を通る y 軸に平行な直線は x=t である。これと y=x との交点は R=(t,t) である。よって PR=t2t である。またRH=(t2+t2t,t2+t2t)=(t2t2,t2t2)である。

三角形の面積は、R を基準にした2つのベクトルRP=(0,t2t),RH=(t2t2,t2t2)で作る平行四辺形の半分である。したがって[PRH]=120t2t2(t2t)t2t2=(t2t)24である。

(3) Hx 座標を u=t2+t2 とおく。t>1 なので u>t である。求める領域は、1xt では上側が放物線 y=x2、下側が直線 y=x であり、txu では上側が線分 PH の直線 y=t2+tx、下側が y=x である。

よってS1=1t(x2x)dx+tu(t2+t2x)dxである。第1項は1t(x2x)dx=[x33x22]1t=t33t22+16である。第2項はtu(t2+t2x)dx=[(t2+t)xx2]tuであり、u=(t2+t)/2 を代入して整理すると (t2t)24 である。したがってS1=t33t22+16+(t2t)24=(t1)2(3t2+4t+2)12である。

(4)

放物線 y=x2 と直線 y=xx=0,1 で交わり、0x1 では xx2 である。よってS2=01(xx2)dx=[x22x33]01=16である。 S1=S2 より (t1)2(3t2+4t+2)12=16 である。すなわち (t1)2(3t2+4t+2)=2 である。左辺を展開して整理すると 3t42t33t2=0 すなわち t2(3t22t3)=0 である。t>1 なので t=0 は不適で、3t22t3=0 を解けばよい。したがって t=2±4+366=1±103 であり、t>1 より t=1+103 である。

総評

垂線、三角形の面積、積分をつなげる標準的な総合問題である。図を描き、1xttxHx で上側の境界が変わることを明確にするのが得点点である。三角形の面積は見た目では直角三角形に見えにくいので、座標の差または行列式で計算すると安全である。最後の方程式では t>1 の条件で正しい根を選ぶ。目安時間は20分程度。

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出典: 九州大学 2011年度 前期日程 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。