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九州大学 2012年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

関数f(x)=x3+3x2+x1を考える。
曲線C:y=f(x)について,以下の問いに答えよ。

(1) t0のとき,曲線Cは傾きがtである接線を2本持つことを示せ。

(2) (1)において,傾きがtである2本の接線と曲線Cとの接点を,
それぞれP(p,f(p))Q(q,f(q))とする(ただしp<q)。
このとき,点Pと点Qは点A(1,0)に関して対称の位置にあることを示せ。

(3) t0のとき,2点PQの間の距離の最小値を求めよ。
また,最小値を与えるときのPQx座標pqもそれぞれ求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安25

微分関数 接線・法線対称性の利用微分による最大最小

方針

同じ傾きの接点は f(x)=t の解として求める。f(x)=3(x+1)22 なので、t0 では接点の x 座標が 1±s の形になり、曲線も x=1 まわりに f(1+u)=u32u と整理できる。距離は s だけの式になり、s22/3 の端点と内部の臨界点を比較する。特に端点 s2=2/3 も最小値を与えることを落とさない。

解答

(1) f(x)=3x2+6x+1=3(x+1)22 である。傾きが t である接線の接点の x 座標は f(x)=t をみたす。すなわち 3(x+1)22=t より (x+1)2=t+23 である。

t0 のとき t+23>0 だから、この方程式は異なる2つの実数解をもつ。したがって曲線Cは傾きが t である接線を2本もつ。

(2) s=t+23 とおくと、s>0 であり、2つの接点の x 座標は p=1s,q=1+s と表せる。

ここで x=1+u とおくと f(1+u)=(1+u)3+3(1+u)2+(1+u)1=u32u である。したがって f(1s)=(s)32(s)=s3+2s であり、f(1+s)=s32s である。

よって2点P,Qは P=(1s,s3+2s),Q=(1+s,s32s) である。これらの中点は ((1s)+(1+s)2,(s3+2s)+(s32s)2)=(1,0) である。したがってPとQは点 A(1,0) に関して対称の位置にある。

対称性を図で確認すると次のようになる。図は t=0
すなわち s2=2/3 の場合で、2本の接線は水平である。

(3)
(2)の表記を用いると、PQ2=(2s)2+{2(s32s)}2=4s2{1+(s22)2} である。また t0 だから s2=t+2323 である。

z=s2 とおくと、最小化すべき式は PQ2=4z{1+(z2)2} であり、z2/3 である。右辺を F(z)=4z{1+(z2)2} とおくと、F(z)=4(3z28z+5)=4(3z5)(z1) である。

したがって z2/3 での候補は、端点 z=23 と、臨界点 z=1,z=53 である。それぞれの値はF(23)=20027,F(1)=8,F(53)=20027である。また z では F(z) だから、最小値は 20027 である。

よって距離 PQ の最小値は 20027=1069 である。最小値を与えるのは s2=23,53 の2通りであるから、対応する p,q(p,q)=(123,1+23), または (p,q)=(153,1+53) である。

総評

接線の傾きを導関数で指定し、接点どうしの対称性を距離最小に使う問題である。目安時間は25分。(1)(2) は x=1 を中心に見ると計算が大きく軽くなる。(3) は s22/3 という範囲条件が重要で、内部の臨界点だけを見ると端点の最小を落としてしまう。答案では、端点 2/3、臨界点 1,5/3、無限大方向の増加を比較し、最小を与える2組の p,q を両方書くことが得点上の要点である。

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出典: 九州大学 2012年度 前期日程 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。