方針
(1) は を成分比較し、、 まで出してから で を決める。(2) は と を考えると、行列 による変化がそれぞれ2倍、倍になることを使う。これにより を明示し、直線 は傾き で を通る直線として求める。(3) は と の交点を出し、2点間距離の極限を取る。
解答
(1) とする。まずである。一方である。 より成分を比較すると である。これらから を得る。さらに に を代入すると である。したがって であり、 である。よって である。
(2) よりである。和と差を取ると であり、 である。初期値 から なので である。したがってである。
直線 と直交する直線は傾き である。点 を通るので すなわち である。よって である。
(3)
直線 と の交点 は である。したがってである。よって である。したがって である。
別解
解法2((1)を用いる行列分解)
方針
(1) で得た のうち を選ぶと、列ベクトルの長さが1で互いに直交する行列になる。 から 、したがって として漸化式を一度に解く。最後は点と直線 の距離公式で極限を求める。
解答
(1) を成分比較すると である。さらに より だからである。
(2) を選べばとなる。 より だからである。初期ベクトルは なのでを得る。また を通り と直交する直線はである。
(3) は から直線 へ下ろした垂線の足である。よって点と直線の距離公式からであり、である。
総評
難度5、計算量5。目安時間は20分。行列の成分比較と、和・差への変換を組み合わせる問題である。(1) は から が出るので、最後に行列式条件で を決めればよい。(2) では を作ると漸化式が一気に分離し、計算が短くなる。直線 は傾きで考えるより、 とまとめると(3)の交点もすぐ出る。距離計算では差が になる点を丁寧に確認したい。 第2解法では(1)の行列Tを実際に用いてAの累乗を計算し、距離公式で結論を得た。