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九州大学 2015年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第4問

数列{xn}の第n項をxn=rn1で定める。
このとき,正の実数xに対して定義された関数f(x)=xαを用いて,
2つの数列{an}{bn}を,
それぞれan=f(xn)(xn+1xn)bn=f(xn+1)(xn+1xn)で定める。
ただし,αは正の定数,rは1より大きい実数とする。以下の問いに答えよ。

(1) αの値に応じて級数a(r)=n=1anの収束,発散を調べ,
収束するときは和を求めよ。

(2) αの値に応じて級数b(r)=n=1bnの収束,発散を調べ,
収束するときは和を求めよ。

(3) 極限limr1+0a(r)limr1+0b(r)のそれぞれについて,
極限が有限な値である場合,その値を求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

数列指数・対数関数 漸化式の変形極限計算、場合分け

方針

各項をまず等比数列として明示する。xn=rn1 なので、xn+1xn=(r1)rn1 であり、an, bn は公比 r1α の等比数列になる。収束条件は r1α<1、つまり α>1 である。和を求めたあと、r1+0 では rα1r=1 における微分係数を用いて分母の極限を処理する。

解答

(1) xn=rn1 であるから、xn+1=rn であり、xn+1xn=rnrn1=(r1)rn1 である。したがってan=f(xn)(xn+1xn)=(rn1)α(r1)rn1=(r1)r(1α)(n1)である。

これは初項 r1、公比 r1α の等比級数である。r>1 なので、r1α<1 となるのは α>1 のときである。よって α>1 のとき収束し、a(r)=n=1(r1)r(1α)(n1)=(r1)11r1αである。すなわち a(r)=r11r1α(α>1) である。

一方、0<α1 のときは r1α1 である。α=1 なら各項は r1 で0に近づかず、0<α<1 なら項が大きくなる。したがってこの場合、級数は発散する。

(2)

同様にbn=f(xn+1)(xn+1xn)=(rn)α(r1)rn1=(r1)rαr(1α)(n1)である。これも公比 r1α の等比級数である。

したがって α>1 のとき収束し、b(r)=(r1)rα1r1α(α>1) である。0<α1 のときは (1) と同じ理由で発散する。

(3) 0<α1 では (1), (2) の級数が発散するので、有限な値としての a(r),b(r) は得られない。以下、α>1 とする。

(1) で得た式を、r1+0 で扱いやすい形に直す。1r1α=11rα1=rα11rα1であるからa(r)=r11r1α=rα1(r1)rα11である。

関数 g(r)=rα1r=1 における微分係数は g(1)=α1 である。したがって limr1+0rα11r1=α1 である。よって limr1+0a(r)=1α1 である。

また b(r)=rαa(r) であり、r1+0 のとき rα1 である。したがって limr1+0b(r)=1α1 である。

以上より、有限な極限値があるのは α>1 のときで、その値は limr1+0a(r)=limr1+0b(r)=1α1 である。

総評

難度6、計算量5。目安時間は20分。まず an, bn を公比 r1α の等比数列として書き切ることが中心である。r>1 なので収束条件は α>1 に限られる。0<α1 では項が0へ近づかない、または大きくなるため発散することを明記したい。極限では 1r1αrα11 に直すと、微分係数の定義で 1/(α1) が出る。b(r)=rαa(r) と見れば、2つ目の極限は短く処理できる。

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出典: 九州大学 2015年度 後期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。