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九州大学 2016年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

座標平面において,x軸上に3点(0,0)
(α,0)(β,0) (0<α<β)があり,
曲線C:y=x3+ax2+bxx軸とこの3点で交わっているものとする。
ただし,abは実数である。このとき,以下の問いに答えよ。

(1) 曲線Cx軸で囲まれた2つの部分の面積の和をSとする。
Sαβの式で表せ。

(2) βの値を固定して,0<α<βの範囲でαを動かすとき,
Sを最小とするαβの式で表せ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安15

微分積分関数 面積計算微分による最大最小、展開・因数分解

方針

3つの交点が 0,α,β なので、曲線は y=x(xα)(xβ) と因数分解できる。0<x<αα<x<β で符号が変わるため、面積和は正の部分と負の部分を分けて積分する。(2)では β を定数と見て Sα で微分し、0<α<β に入る臨界点と端の挙動を確認する。

解答

(1)

曲線 Cx 軸と x=0,α,β で交わるので y=x(xα)(xβ) と表せる。0<x<α では x>0xα<0xβ<0 だから y>0 であり、α<x<β では y<0 である。

原始関数を F(x)=x44α+β3x3+αβ2x2 とおく。すると0αx(xα)(xβ)dx=F(α)=α412+α3β6であり、また0βx(xα)(xβ)dx=F(β)=β412+αβ36である。面積の和はS=0αydxαβydx=20αydx0βydxだから、S=2(α412+α3β6)(β412+αβ36)である。よって S=β42α4+4α3β2αβ312 を得る。

(2)

β を定数として Sα で微分する。dSdα=8α3+12α2β2β312=(2αβ)(2α22αββ2)6である。ここで 2α22αββ2=0 の解は α=1±32β であり、0<α<β に入るものはない。したがって 0<α<β の範囲で臨界点となるのは 2αβ=0,α=β2 だけである。

また 0<α<β では 2α22αββ2<0 である。したがって dS/dα0<α<β/2 で負、β/2<α<β で正となる。よって Sα=β/2 で最小となる。 α=β2 である。

別解

解法2

方針

u=α/βx=βs と無次元化し,面積を β4u の多項式の積にする。(1)の積分をこの形で行った後,(2)では u=1/2 のときとの差を平方因子を含む形に因数分解し,微分を使わずに最小値を決定する。

解答

(1) u=αβ(0<u<1),x=βsとおく。曲線の式はy=x(xα)(xβ)=β3s(su)(s1)となり,dx=βds である。したがってSβ4=0us(su)(s1)dsu1s(su)(s1)ds.(1)ここでH(s)=s44u+13s3+u2s2とおくとH(u)=u412+u36,H(1)=2u112.よって(1)はSβ4=2H(u)H(1)=12u4+4u32u12.u=α/β を戻せばS=β42α4+4α3β2αβ312である。

(2) f(u)=12u4+4u32uとおく。直接因数分解するとf(u)f(12)=(2u1)2(4u24u5)8=(2u1)2(5+4u4u2)8.0<u<1 では5+4u4u2=64(u12)2>0である。したがって f(u)f(1/2) であり,等号は u=1/2 のときに限る。ゆえに S を最小にするのはα=β2である。

総評

難度5、計算量5。因数分解、符号判定、積分、微分という標準的な流れだが、面積和なので第2区間の符号を反転する点が重要である。目安時間は15分程度。S=20αydx0βydx とまとめると計算量を減らせる。よくあるミスは、α<x<β の部分をそのまま足してしまうこと、また微分後の2次因子の解を範囲内に誤って採用することである。最後は増減表または符号変化で、最小であることまで明記したい。

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出典: 九州大学 2016年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。