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九州大学 2014年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第5問

すべての実数xについて,関数f(x)およびその導関数f(x)が微分可能であり,
f(x)>0かつf(x)>0が満たされるとする。
また,f(2)<0かつf(2)>0であるとし,f(x)=0の解をaとする。
f(x)を用いて,数列{xn}を次のように定義する。

x1=2

xn (n=2,3,4,)は,
曲線y=f(x)x=xn1における接線とx軸との交点のx座標とする。

このとき以下の問いに答えよ。

(1) xn>aならば以下の不等式が成り立つことを平均値の定理を用いて示せ。f(a)<f(xn)(xnxn+1)xna<f(xn)(2) xn>a (n=1,2,3,)であることを数学的帰納法を用いて示せ。

(3) 次の不等式を示せ。xn+1axna<1f(a)f(xn)(n=1,2,3,)(4) limnxn=aとなることを示せ。

難易度7/ 10計算量5/ 10目安28

微分数列 平均値の定理、数学的帰納法極限計算

方針

接線と x 軸の交点の定義から、反復式 xn+1=xnf(xn)/f(xn) をまず書く。f>0 より f は増加するので零点 a は一意であり、x1=2>a である。(1) は [a,xn] に平均値の定理を適用し、f>0 から f が増加することを使う。(2) は(1)の上側評価から xn+1>a を帰納的に示す。(3) は(1)の下側評価を変形する。(4) は xna より大きく単調減少して下に有界であることから極限を持ち、反復式に極限を入れて零点の一意性へ帰着する。

解答

まず、f(x)>0 なので f(x) は単調に増加する。f(2)<0f(2)>0 だから、方程式 f(x)=02<a<2 にただ1つの解 a をもつ。

接線の方程式から反復式を求める。曲線 y=f(x)x=xn における接線は y=f(xn)(xxn)+f(xn) である。これと x 軸との交点では y=0 だから 0=f(xn)(xn+1xn)+f(xn) である。したがって xn+1=xnf(xn)f(xn) であり、同時に f(xn)=f(xn)(xnxn+1) である。

(1) xn>a とする。[a,xn] で平均値の定理を用いると、ある ξa<ξ<xn に存在して f(xn)f(a)xna=f(ξ) となる。f(a)=0 なので f(xn)xna=f(ξ) である。

また f(x)>0 より f(x) は単調に増加する。したがって f(a)<f(ξ)<f(xn) である。ここに f(xn)=f(xn)(xnxn+1) を代入すると f(a)<f(xn)(xnxn+1)xna<f(xn) が得られる。

(2)

数学的帰納法で示す。まず x1=2 であり、2<a<2 だから x1>a である。

次に xn>a と仮定する。(1) の右側の不等式から f(xn)(xnxn+1)xna<f(xn) である。f(xn)>0 なので割って xnxn+1<xna を得る。したがって xn+1>a である。よって帰納法により xn>a(n=1,2,3,) である。

(3)

(1) の左側の不等式から f(xn)(xnxn+1)xna>f(a) である。f(xn)>0 で割ると xnxn+1xna>f(a)f(xn) である。左辺を xnxn+1xna=1xn+1axna と書き直すと 1xn+1axna>f(a)f(xn) である。したがって xn+1axna<1f(a)f(xn) を得る。

(4)

(2) より、すべての nxn>a である。このとき f(xn)>0 であり、f(xn)>0 なので xn+1=xnf(xn)f(xn)<xn である。したがって {xn} は単調減少で、下に a で有界である。よって極限をもつ。これを limnxn=L とおくと、La である。

反復式 xn+1=xnf(xn)f(xn) の両辺で極限をとる。ff は連続で、f(L)>0 だから L=Lf(L)f(L) である。したがって f(L)=0 である。f(x)=0 の解は a ただ1つなので L=a である。よって limnxn=a が示された。

総評

難度7、計算量5。目安時間は28分。接線で次の近似値を作る反復を、平均値の定理と凸性で評価する問題である。最初に接線の交点から xn+1=xnf(xn)/f(xn) を出しておくと、全小問が同じ式でつながる。(1) は [a,xn] に平均値の定理を使い、f>0 から f が増加することを挟み撃ちに使う。(2)(3) は(1)の不等式の変形であり、分母が正であることを確認しながら進めたい。(4) は単調減少かつ下に有界という収束の枠組みを作り、最後に零点の一意性で極限を決める。

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出典: 九州大学 2014年度 後期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。