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九州大学 2016年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第1問

等式(i3)m=(1+i)nを満たす自然数mnのうち,
mが最小となるときのmnの値を求めよ。
ただし,iは虚数単位である。

難易度4/ 10計算量3/ 10目安8

複素数平面整数 複素数の極形式、合同式、必要十分条件

方針

両辺を極形式に直し、まず絶対値から m,n の関係を決める。その後、偏角は 2π の整数倍だけずれてよいことを使い、m の最小条件を合同式として調べる。最後に得た組が実際に等式を満たすことも確認する。

解答

i3=2(cos5π6+isin5π6),1+i=2(cosπ4+isinπ4)である。両辺の絶対値を比較すると 2m=(2)n=2n/2 であるから n=2m である。

次に偏角を比較する。複素数の等式では偏角は 2π の整数倍だけ違ってよいので 5mπ6nπ4(mod2π) である。n=2m を代入すると 5mπ6mπ2(mod2π) すなわち mπ30(mod2π) である。したがって m は6の倍数でなければならない。m が最小となるのは m=6 のときで、このとき n=2m=12 である。実際、絶対値はともに 64、偏角は左辺が 5π、右辺が 3π で、差は 2π であるから等しい。

よって m=6, n=12 である。

別解

解法2

方針

絶対値から n=2m を得た後,両辺を (1+i)2m で割る。残る複素数を具体的に計算すると6乗して初めて1になる原始6乗根になるため,偏角の合同式を立てずに最小の m を決められる。

解答

両辺の絶対値を比較するとi3m=1+inより2m=(2)n.したがってn=2m.(1)(1)をもとの等式に代入し,(1+i)2m で割ると(i3(1+i)2)m=1.ここで(1+i)2=2iだからi32i=1+3i2=:ω.直接計算するとω2=1+3i2,ω3=1,ω6=1.したがって ωm=1 となる最小の自然数は m=6 である。(1)より n=12 となる。

ゆえにm=6,n=12である。

総評

難度4、計算量3。極形式と偏角の合同を使う基本問題で、目安時間は8分程度。先に絶対値を比較して n=2m を出すと、偏角の条件が mπ/3 だけになり見通しがよい。誤りやすいのは、偏角を単純な等式として扱ってしまい、2π の整数倍のずれを忘れることである。最後に最小の m が6であること、対応する n が12であることを両方書けば答案として十分である。

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出典: 九州大学 2016年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。