方針
条件付き確率は、同じ大きさの順序つき試行結果を数えて求める。(1)では色は分子・分母で同じだけ掛かるので番号だけを数え、和が9で少なくとも1つが3となる順序つき三つ組を に分ける。(2)では「赤の1番」という特定の球を少なくとも1回含む事象を補集合で数え、(3)(4)は得られた有理式の差と最高次の係数を見る。
解答
(1)
番号だけに注目する。3回の取り出しで得られる番号の順序つき三つ組のうち、少なくとも1つが3であるものは 通りである。色の選び方は各回3通りずつあるが、分子にも分母にも同じく 倍がかかるため、条件付き確率では打ち消し合う。
次に、番号の和が9で少なくとも1つが3である三つ組を数える。ある1つの位置を3に固定すると、残り2つの番号の和は6である。
のとき、残り2つは しかないので、三つ組は の1通りである。
のとき、和が6となる残り2つは である。3の位置の選び方を考えると一度は9通りと数えられるが、 が重複して数えられる。包除原理により 通りである。
のとき、和が6となる残り2つは である。3の位置を指定した数え上げと、 の重複補正により 通りである。
したがって求める条件付き確率はである。
(2)
3回の取り出しを順序つきで数える。全体では各回 通りである。赤の1番の球を少なくとも1回含む取り出し方は、補集合を使って 通りである。
そのうち3個とも赤玉で、かつ赤の1番を少なくとも1回含むものは、赤玉だけに限って番号を数えればよい。したがって 通りである。よって である。
(3)
(2) の式について差を調べる。 である。 では分母は正であり、分子も だから、 である。よって は で単調に増加し、最小値は のときである。 したがって が最小値である。
(4)
最高次の係数を比較すればである。
別解
解法2
方針
(1) は和が9となる番号の多重集合を先に分類し,順列数を数える。(2)は事象の個数ではなく,「すべて赤」と「赤1番を少なくとも1回含む」の確率を補集合で直接計算する。(3)は を因数分解して最小値を示す。
解答
(1)
番号の和が9で,少なくとも1つが3である三つ組を,順序を無視して分類する。3を1つ除くと残り2数の和は6だから,可能性はだけである。
の並べ方は1通り,残り2つは各6通りである。したがって,条件を満たす順序つき三つ組の数は一方,少なくとも1回番号3が出る順序つき三つ組は通りである。色の選択は条件付き確率の分子・分母で打ち消し合うので,求める確率はである。
(2)
「3回とも赤」を ,「赤の1番を少なくとも1回含む」を とする。各回で赤の1番を引く確率は だからまた の確率は であり,すべて赤であるという条件のもとでは番号は から一様に選ばれる。よってしたがって(3) では右辺は0以上で,等号は のときに限る。したがって最小値はである。
(4)
分子・分母を で割ると
総評
難度7、計算量6。条件付き確率そのものは標準的だが、(1)は番号と色を分けて考える判断、(2)は特定の1個の球を含む列を補集合で数える判断が必要である。目安時間は20分程度。特に(1)では で和が6となる2数の候補数が変わるため、場合分けを省くと誤答になりやすい。(3)は有理式の差を正確に整理して単調性を示すのが採点点で、最小値を極限と混同しないよう注意したい。