問題
2つの複素数とを用いて,複素数平面上の点を により定める。ただし,は虚数単位を表す。2と3の常用対数を,として,以下の問いに答えよ。
(1) の絶対値と偏角を求めよ。
(2) が成り立つ最小の自然数を求めよ。
(3) 下図のように,複素数平面上のは線分を斜辺とし,点を一つの頂点とする直角二等辺三角形である。なお,を表す複素数の虚部は負であり,原点と2点,の距離はともに1である。点がの内部に含まれる最小の自然数を求めよ。

方針
解法1
とを極形式に直し,は等比的に半減,偏角はずつ増えることを使う。(2)は常用対数でを判定する。(3)は図の直角二等辺三角形を座標で表し,内部条件をに直す。は単位円の外,は辺の外側,は内部であることを順に確認する。
解法2
複素数の積を「絶対値の積・偏角の和」として処理する。(3)は三角形を3本の直線が作る半平面の共通部分として表し,候補 を座標で直接判定する。
解答
解法1
(1)
である。また
である。したがって より であり,偏角は である。ただし偏角はの整数倍を除いて考える。
(2)
は すなわち と同値である。常用対数をとると である。ここで なので,最小の自然数は である。
(3)
まず三角形の頂点を座標で表す。とし,は単位円上で虚部が負,かつが斜辺である。対称性より とおける。より,直線との傾きはそれぞれとなるので である。したがって三角形の内部は で表される。
(2)より,ではである。三角形は単位円の内部または周上にあるので,この場合は三角形の内部に入らない。 のとき である。この方向ではなので,上側の辺はである。半直線がこの辺と交わる半径をとすると であるから
である。一方 である。実際,これはであり,から成り立つ。よっては三角形の外にある。 のとき である。この方向の上側の辺までの半径は である。また(2)で確認したより である。さらにではであるから,下側の辺より上にある。したがっては三角形の内部に含まれる。
以上より,求める最小の自然数は である。
解法2
(1)
なので,
(2)
を解く。常用対数より
したがって最小の は である。
(3)
頂点は
ただし
内部条件は である。 では なので単位円内の三角形には入らない。 の偏角は で,その半直線と上辺との交点までの距離は である。一方
ゆえに外部にある。 の偏角は で,上辺までの距離は である。また
かつ虚部は正なので下辺より上にある。したがって最小の は である。