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九州大学 2017年度
理系数学 前期 第5問

問題

2つの複素数を用いて,複素数平面上の点 により定める。ただし,は虚数単位を表す。2と3の常用対数をとして,以下の問いに答えよ。

(1) の絶対値と偏角を求めよ。

(2) が成り立つ最小の自然数を求めよ。

(3) 下図のように,複素数平面上のは線分を斜辺とし,点を一つの頂点とする直角二等辺三角形である。なおを表す複素数の虚部は負であり,原点と2点の距離はともに1である。点の内部に含まれる最小の自然数を求めよ。

九州大学 2017年度 前期 第5問の図1
出典:九州大学 2017年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第5問

方針

解法1

を極形式に直し,は等比的に半減,偏角はずつ増えることを使う。(2)は常用対数でを判定する。(3)は図の直角二等辺三角形を座標で表し,内部条件をに直す。は単位円の外,は辺の外側,は内部であることを順に確認する。

解法2

複素数の積を「絶対値の積・偏角の和」として処理する。(3)は三角形を3本の直線が作る半平面の共通部分として表し,候補 を座標で直接判定する。

解答

解法1

(1)

である。また

である。したがって より であり,偏角は である。ただし偏角はの整数倍を除いて考える。

(2)

すなわち と同値である。常用対数をとると である。ここで なので,最小の自然数は である。

(3)

まず三角形の頂点を座標で表す。とし,は単位円上で虚部が負,かつが斜辺である。対称性より とおける。より,直線の傾きはそれぞれとなるので である。したがって三角形の内部は で表される。

(2)より,ではである。三角形は単位円の内部または周上にあるので,この場合は三角形の内部に入らない。 のとき である。この方向ではなので,上側の辺はである。半直線がこの辺と交わる半径をとすると であるから

である。一方 である。実際,これはであり,から成り立つ。よっては三角形の外にある。 のとき である。この方向の上側の辺までの半径は である。また(2)で確認したより である。さらにではであるから,下側の辺より上にある。したがっては三角形の内部に含まれる。

以上より,求める最小の自然数は である。

解法2

(1)

なので,

(2)

を解く。常用対数より

したがって最小の である。

(3)

頂点は

ただし

内部条件は である。 では なので単位円内の三角形には入らない。 の偏角は で,その半直線と上辺との交点までの距離は である。一方

ゆえに外部にある。 の偏角は で,上辺までの距離は である。また

かつ虚部は正なので下辺より上にある。したがって最小の である。