Evolton

九州大学 2018年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

αを複素数とする。等式α(z2+2)+i(2α2+1)z=0を満たす複素数zをすべて求めよ。
ただし,iは虚数単位である。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

複素数平面 絶対値の処理、場合分け、実部虚部比較

方針

まず α=0 を分ける。α0 では両辺の絶対値を取り、A=αr=z の二次方程式を解く。得られた半径を元の複素数方程式へ戻して z の偏角まで決める。

解答

α=0 のとき、方程式はiz=0となるので z=0 である。

以下、α0 とし、A=α,r=zと置く。両辺の絶対値を取るとA(r2+2)=(2A2+1)rである。よってAr2(2A2+1)r+2A=0となり、(r2A)(r1A)=0を得る。

一方、元の式からz=iα(r2+2)2A2+1なのでz=iα(r2+2)2A2+1である。r=2A のとき係数は2となりz=2iαを得る。r=1/A のとき係数は 1/A2 となりz=iαα2を得る。

したがって{z=0,α=0,z=2iα,z=iαα2,α0.ただし α2=1/2 のとき、後の2つは同じ解である。

別解

解法2

方針

方程式の係数が正の実数であることから、z の向きが iα と一致すると先に読む。z=itα と置けば、未知量は正の実数 t だけになり、二次方程式が直接因数分解できる。

解答

α=0 の場合は解法1と同じく z=0 である。以下、α0 とする。

元の式を z について解くとz=iαz2+22α2+1である。右辺で分数部分は正の実数だから、ある t>0 を用いてz=itαと書ける。このときz=tαであり、元の式からt=t2α2+22α2+1を得る。整理するとα2t2(2α2+1)t+2=0であり、(t2)(α2t1)=0と因数分解できる。

したがってt=2またはt=1α2である。よってz=2iαまたはz=iαα2となる。α2=1/2 のときは t の2候補が一致する。

総評

絶対値を含む複素数方程式を、長さと向きに分ける問題である。目安時間は18〜22分。α=0 を最初に分け、α0 では絶対値の候補だけで終わらず元の式へ戻して z 自体を決める。解法1は半径 r=z を先に求め、解法2は方向を先に固定して実数倍率 t を求める。2解が α2=1/2 で一致することも解の個数に関わる。

冊子PDFで見る九大の複素数平面の問題で問題集を作る

出典: 九州大学 2018年度 前期 第5問 数学(理系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。