方針
フィボナッチ型数列の基本性質を使う。(1)はでを確認してから示す。(2)はに関する帰納法で,以下の最大の項を取り,残りが未満になることを使う。の場合もで2項に分ける。(3)は(1)からを導き,個の異なる項の最大添字が少なくともであることから項数を評価する。
解答
(1)
まずでは数列は増加していることを確認する。実際,であり,その後は が成り立つ。したがってでは である。よって が成り立つ。
(2) に関する数学的帰納法で示す。 のときは であり,互いに異なる2個の項の和で表される。 について主張が成り立つと仮定し,について示す。以下の最大の項をとする。すなわち である。
もしなら,よりであり だから,は互いに異なる2個の項の和で表される。
次にとする。このとき とおくと,である。またより である。なら と表せる。ここでなので,とは異なる項である。 なら,帰納法の仮定により,は互いに異なる2個以上の項の和で表される。しかもであるから,その表現に以上の項は現れない。したがって,そこにを加えても項は重ならず,は互いに異なる項の和で表される。以上で帰納法が完了した。
(3)
(1)より,添字を2つ進めるごとに値は2倍より大きくなる。特にについて が成り立つ。これはで直接確かめられ,その後は(1)を繰り返せばよい。 を互いに異なる個の項の和で表したとする。この個の項の中で最大の添字をとすると,異なる添字が個あるので である。したがって最大の項は少なくとも以上である。また和は最大の項だけでなく他の正の項も含むので である。よって となる。両辺のを底とする対数をとると であるから が成り立つ。
別解
解法2
方針
(1) は単調増加性から示す。(2)は 以下の最大の項を選ぶ貪欲法を強い帰納法として記述する。(3)は添字を2つ進めるごとの増加率から最大添字を評価する。
解答
(1) では である。したがって(2) に関する強い帰納法を用いる。 は と表せる。 で主張が成り立つと仮定し, となる最大の項 を取る。
ならでよい。 なら とおく。 より である。 なら , なら帰納法の仮定で を互いに異なる項の和にできる。その各項は より小さいため と重ならない。よって主張が成り立つ。
(3) (1)を繰り返すと を異なる 項の和で表したとき,最大添字は少なくとも である。さらに最大項以外にも正の項があるので底2の対数を取れば
総評
難度7,計算量5。目安時間は28分。フィボナッチ型数列を使った表現可能性の証明で,最大の項を引いて残りを帰納法に回す発想が中心である。の場合を別に処理しないと,1項だけの表現になってしまうので注意したい。(3)では和の最大項が以上で,さらに他の正の項も足されているためとなる。この厳密な不等号が,結論のにつながる。